保活とは?いつから始める?スケジュールや点数制度、コツを解説
待機児童問題が深刻化している今、保育園に入るための「保活」は大変重要になっています。
保活って何?いつから何をすればいいの?とお悩みの方も多いと思います。
そこで、これから保活を始める方のために、いつから何をすればいいのか、保活のコツ、点数制度など、保活に役立つ情報をまとめました。
保活の第一歩として、ぜひご活用ください。
保活とは
保活とは、「子どもを保育園に入れるため保護者が行う活動」のことです。
待機児童が多い自治体では、希望する認可保育所に子どもを入れられるように、事前に入念な情報収集・準備を行うことが必須となっています。
保活のスケジュール
認可保育所の入園申し込みは、10月~11月頃に受付を開始します。入園申し込みまでに、情報収集と保育園見学を済ませておくことが必要になります。
認可外保育所の場合、入園申し込みを随時受け入れています。「見学もしくは説明会に参加してから申込み」、「入園者は先着順で決める」というルールを設けている園が多くあるので、できるだけ早めに情報収集、見学、入園申し込みをしておくことが大切です。
保活の進め方
STEP1. 情報収集
・自治体の役所に行き、最新の入園案内と申請書類一式をもらう
直接役所に足を運んで話を聞くことで、ウェブサイトを見ただけでは分からない情報を、役所の担当者から得ることができます。
自分の点数が何点なのか、新設の保育園はないかなどを聞いてみると良いです。
・自分の世帯の保活の点数を計算する
役所の担当者の話や自治体のホームページなどを参考に、自分の世帯の認可保育園入園のための点数は何点なのかを計算してみましょう。
・自宅から通える範囲の保育園を絞り込む
自宅から通園可能な保育園をできるだけピックアップしましょう。
認可外保育所は、自治体のホームページや冊子に情報が掲載されていないこともあるので、以下のサイトを参考にしてみてください。
・地域の子どもの遊び場に出かけて、先輩ママに話を聞く
子どもの遊び場に出かけたら、既に保育園に通う子どもを持つお母さんにお話を聞いてみましょう。
保活の工夫や通っている園の雰囲気など、経験したからこそ分かる貴重な情報を教えてくれるかもしれません。
STEP2. 保育園見学
・見学する保育園をリストにする
通園可能な保育園がピックアップできたら、見学予定の保育園をリストにまとめて管理すると便利です。
例)
・見学を申し込み、実施する
見学を通して、自分がどうしても譲れないポイントを見つけることが大切です。
認可外保育所の場合は、先着順で申込を受け付けていることも多いので、特に早めに見学に行きましょう。
STEP3. 申込準備
・役所に行き、申込に必要な事項を確認する
自分で計算した点数が合っているか、入園を希望する保育園に必要な点数は何点なのか、新設の保育園はあるかなどを聞きましょう。
・申込に必要な書類を準備する
追加書類が発生しても焦らずに対応できるように、早めに準備しておきましょう。
STEP4. 申込手続き
・過去の最低点数や自分の点数を踏まえて、申込先を選定する
見学してみて「子どもを入れてもいいかな」と思える園なら、希望欄にできるだけ多く書いておきましょう。
このとき、希望欄に以下の順で書くことがポイントです。
※自治体により決め方が異なるので、必ず自治体の保育園入園案内をご確認ください。
①自分の点数より過去の最低点数が低い園
②1歳から入園できる園(1歳児クラスへの入園希望の場合)
③新設の園
④自分の点数と同じ点数の園
⑤1~3に該当する園が少ない(無い)場合は、過去の点数が自分の点数に1点でも近い園から抜き出す
保活に必要な「点数」とは
基準指数
基準指数とは、就労状況(フルタイム勤務かどうかなど)や健康状態(病気や障害など)のような、保護者の基本情報をポイント化した点数のことです。
例:
就業(週5回) / 就業(週3〜4回) / 求職活動中 / 就学中・予定
病気により入院 / 障害あり
介護が必要な家族の有無
調整指数
調整指数とは、在園中の兄弟姉妹の有無やひとり親などの家庭の状況に合わせて、加点・減点の調整をする点数のことです。
例:
希望する保育園に兄弟姉妹が在園中(加点)
就労中で既に無認可保育園やベビーシッター利用などの実績がある(加点)
ひとり親である(加点)
父親(母親)が単身赴任をしている(加点)
同居の祖父母がいる(減点)
優先順位
優先順位とは、同一指数の希望者がいた場合に入園できる人を決定するための順位づけの基準のことです。自治体によっては公表されていないこともあります。
例:
自治体の居住歴が長い世帯を優先する
世帯年収が少ない世帯を優先する
子どもが3人以上の世帯を優先する
保活の「点数」を稼ぐには
時短勤務予定でも最初はフルタイム復帰
子育てと両立しながら仕事をするには、時短勤務の方が良いと考える方も多いかもしれません。しかし、保活の点数制度では、夫婦フルタイム共働きの世帯が最も点数が高くなります。
そこで、保育園の申込時はフルタイムとして申請し、もし大変そうであれば時短に変更できるように、あらかじめ勤務先に相談しておくのがおすすめです。
ただし、勤務実態と申請内容が異なることを報告しなかった場合減点になる自治体もあるので、自治体の入園案内をよく確認し、心配であれば、役所の担当者に聞いてみましょう。
職場復帰し認可外保育所やベビーシッターの預入実績を作る
保育園の申込前に、職場復帰し認可外保育所やベビーシッターを利用した実績があると、加点や優先順位アップが期待できます。
自治体により実績が必要な期間や時間数、費用は異なるので、注意が必要です。
認可保育所に入園できなかった場合は
不承諾通知(認可保育所に入れないという通知)が届いたら、気持ちを入れ替えて、次の行動に移ることが大切です。
認可保育所に入園できなかった場合の対処法をご紹介します。
育休を延長する
育児介護休業法で、原則として子どもが1歳になるまで育休を取得でき、保育所に入れない場合などは最長2歳になるまで延長が可能と定められています。
勤め先に待機児童になったことを知らせて、育休延長の手続きをしましょう。
認可保育所の二次募集について確認する
隣の市区町村にも通えるような位置にお住いの場合、ご自宅から通える範囲の保育園に空き枠があれば入園できる可能性があります。
自治体に問い合わせてみましょう。
併願していた認可外保育所に連絡する
認可保育所と併願して申し込みをしている認可外保育所に電話をかけ、認可保育所に入れず、入園を希望していることを伝えましょう。
ベビーシッターを利用する
保育園にどうしても入れない場合、ベビーシッターを利用するという方法もあります。
自宅での保育なので、登園準備や送迎が不要で、予定にフレキシブルに対応してもらえます。
自治体によっては、1時間あたり150円でベビーシッターを利用できる制度を利用できます。
1時間150円で利用可能!東京都ベビーシッター利用支援事業
東京都では、待機児童対策として、お子さまが保育所等に入所できるまでの間、保育所等の代わりとして、ベビーシッターを1時間150円で利用できる事業を実施しています。
ポピンズシッターは、この事業の認定事業者です。
保育園に入れず待機児童になってしまった方は、ぜひ利用をご検討ください!
対象自治体:
実施している自治体は下記の区市町村です。
新宿区、台東区、品川区、大田区、渋谷区、中野区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、葛飾区、江戸川区、三鷹市、府中市、国立市、福生市、狛江市、東大和市、武蔵村山市
(2022年6月6日現在、東京都福祉保健局HPより)
対象となる人:
お住まいの区市町村から、この事業の利用案内を受けた方のうち下記の(1)(2)に当てはまる方が対象です。
(1)0〜2歳児クラスの待機児童の保護者
(2)保育所等の0歳児クラスには入所申し込みをせず、1年間の育児休業を満了した後に復職する方
※細かい要件は、お住まいの区市町村によって異なりますので、必ず確認してください。
利用できる時間:
月曜日から土曜日までの午前7時から午後10時まで以下の範囲内となります。
日曜日、祝日・休日及び年末年始(12月29日~1月3日)は利用できません
利用するメリット:
1.職場復帰ができる
待機児童になってしまったけれど育児休業を延長できないという状況でも、ベビーシッターにお子さまを預けて職場復帰することができます。
2.1時間150円でベビーシッターを利用できる
待機児童(東京都ベビーシッター利用支援)を利用すると、1時間あたり150円でベビーシッターを頼めます。また、令和3年度税制改正において、助成額が非課税となったため、この制度を利用することで数十万の税金がかかるということもありません。
3.働く時間に合わせて短時間でも預けられる
平日の7時から22時までの間、1日4時間程度でも利用できるので、シフト勤務や自営業の方も働く時間に合わせてお子さまを預けられます。
4.自宅で保育してもらえる
ベビーシッターがご自宅までお伺いするため、預け先への送迎の手間が省け、子どもも慣れない場所に不安に感じずに済みます。
5.保活の点数を稼げる
保育園の申込前に職場復帰しベビーシッターを利用した実績があると、保活の点数や優先順位が上がり、希望の保育所への入園がしやすくなります。
待機児童対応シッターを探してみる
先輩ママのメッセージ
これから保活に臨む方へ、保活を乗り切った先輩ママたちからのメッセージをご紹介します。
土曜日に、3歳児くらいまでの乳児が遊びに行ける場所に行って、保育園に既に子どもが通っている親や、区の保育所で働いていた保育士さんなどに話を聞いていました。
保育のどこに主眼が置かれているかや、園の雰囲気、支度にどれくらい時間がかかるかなどを聞いて、自分の暮らしや子育ての価値観に合った保育園を選びました。
~ワーママインタビュー「フリーランスになり、仕事と子育てを両立~産後の仕事復帰のコツ~」より引用~
自治体ごとの保活情報/点数制度
ポピンズシッター (旧スマートシッター)【公式】
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市役所に行くと、この保育園は加点が2点がないと入れないよとか、書いても無駄だからやめなとか、市役所の方にアドバイスをもらえたり、表に出してない資料ももらえたりするので、市役所に行ったほうがいいと思います!
~ワーママインタビュー「生後5ヶ月で子どもを認可外保育所に預けて職場復帰」より引用~