世田谷区の保育園:点数計算は?世田谷区の「保活」情報:2023年版

石山亜由美

東京都世田谷区で保育園に入園するためには、様々な情報を入手することが大切です。ここでは、世田谷区の概要を踏まえて、選考スケジュールや必要な書類、選考の基準などの保育園情報についてまとめました。

世田谷区での保活にぜひ、お役立てください。

世田谷区の概要

東京都世田谷区は、東京都の南西部に位置しています。総人口は約94万人で東京23区でもっとも多くの人が生活しています。商業地や観光地、学校や図書館、公園や交流スペースなどが充実している地域です。赤ちゃんからお年寄り、さらに外国人など地域住民が快適に安心して暮らせる環境にあります。

特に子育て支援においては、令和4年の出生人数が6,818人です。新しい保育施設が開園され、待機児童数は、令和2年から0人を継続している、子育て世帯には嬉しい街です。

保育待機児童等の状況
世田谷区ホームページより

世田谷区の保育園・保活情報

世田谷区で保活をする場合の申し込みや選考のスケジュール、必要な書類について知っておきましょう。

世田谷区認可保育園選考スケジュール

認可保育園の入園申込みに関する相談は、電話相談と予約制の窓口相談で受付しています。令和4年では9月1日(木)~11月14日(月)、平日の区役所が開庁している時間内で対応していました。
あらかじめ「保育のごあんない」の冊子を読み、質問事項を整理した上でご相談するよう注意書きされています。

世田谷区ホームページ

「令和5年4月入園について/世田谷区」

保育園の入園は毎月1日付で、各月の入園申込み締切は、入園希望月の前月10日と定められています。令和3年10月の入園選考からは、希望できる園が10園までになりました。入園申込みは、各地域の総合支所子ども家庭支援課で受付し、窓口・郵送・電子申請の3つの方法があります。

提出書類の確認後、保育の利用基準に該当する入園希望者が、保育園の定員を超えた場合に入園選考を行います。世田谷区の選考基準をもとに、保育の必要性が高い方から内定になります。もし、申込書の記載漏れや書類不足がある場合は、選考対象外になるため注意が必要です。

入園内定は、入園前月下旬に保育園から連絡があります。4月入園(一次)の場合は、文書で選考結果が通知され、二次選考の場合は2月下旬に、内定者のみ保育園から電話が来ます。入園できなかった場合は、入園待機通知書が送られてきます。

内定後は保育園などで面接・健康診断を行い、その結果をもとに入園が決まります。

提出書類の種類

保育園の申込みをする場合は、ご家庭やお子さんの状況を審査した上で内定、入園が決定します。審査のために必要となる書類が多くあります。もし、書類に不備がある場合は選考対象外になるため、余裕を持って準備し申込前のチェックを欠かさず行いましょう。

世田谷区の保育園申込みに必要な書類は、次のとおりです。なお、各書類は世田谷区ホームページでダウンロードできます。

「令和5年4月入園について/世田谷区」

必要な提出書類
全員必要
  • 保育所等入園(転園)申込書兼教育・保育給付認定申請書(2号・3号認定用)
  • 保育を必要とする状況を証明するための書類
    (就労証明書、医師の診断書、身体障害者手帳の写し、介護状況申告書、就学状況申告書、母子健康手帳の写し など)
該当する場合のみ
  • 区立保育園等延長保育申込書
  • 保育料を決定するための税書類
  • 受託証明書
  • 世田谷区転入を証明するための書類(転入予定の場合)

世田谷区の選考基準

世田谷区では、申込書や必要書類の内容に基づき、保育の利用指数(利用基準指数と調整基準指数の合計)を確定し、保育の必要性が高い方から内定します。ここでは、利用指数について詳しく解説していきます。

世田谷区の指数の表

世田谷区が選考の際に基準として設けている指数は、「保育の利用基準」と「調整基準」です。これらは選考前に、ご家庭の指数がいくつになるか知ることはできません。

保育の利用基準とは、保護者の状況によって利用期間が決まる基準です。保護者の状況としては、次のように区分されています。

保護者の状況利用期間
①居宅外労働外勤、居宅外自営最長就学前まで
②居宅内労働居宅内自営、内職最長就学前まで
③出産 疾病 障害出産5ヵ月以内
疾病、障害最長就学前まで
④介護施設等付添、介護最長就学前まで
⑤災害災害最長就学前まで
⑥求職就労内定、開業予定1ヵ月以内
求職3ヶ月以内
⑦その他就学等、不存在等など最長就学前まで

こちらはおおよその分類になります。詳細は、世田谷区ホームページの「令和5年4月入園について」をご覧ください。

令和5年4月入園について/世田谷区より抜粋

世田谷区の計算の特徴

保育の利用期間を決めるために、保護者それぞれの利用基準指数を計算します。利用基準指数は50を限度とし、保護者それぞれの指数を合算して当該世帯の指数を決めます。

就労に関しては、「週3~5日以上の勤務」と「週16~40以上の勤務」を、事細かに日数と時間を分けて利用基準指数を出していきます。基本的には、条件通りであれば居宅内・外であっても関係なく、最長就学前まで利用できます。他にも、介護や求職の項目についても、細かな勤務日数や時間が定められています。

この利用基準指数と調整指数を合算し、保育の必要性を判断します。

世田谷区の「調整指数」

世田谷区の調整指数は30項目あり、減点は最大で-20、加点は最大で+20です。ここでは、30項目の中から一部抜粋しご紹介します。

加点
  • 生活保護世帯 +10
  • ひとり親世帯(同居親族がいない)または保護者不存在 +20
  • 入園希望月に保護者のどちらかが単身赴任である +3
  • 育休取得により、利用調整の対象となる保育施設を一時退園し、育休明けに再入園 +20
  • 申込児を幼稚園に在園させることを常態としている場合 +1
  • 特別な事情による転園 +3
減点
  • 保護者が申込児を自宅で保育している場合(産休・育休中は除く) -6
  • 保護者が申込児を自宅外で保育している場合 -1
  • 就労の証明、申告内容に対して、勤務実績または収入実績に整合性がない場合 -10
  • 区外在住者(転入予定者を除く)で勤務地が区内の場合 -10

この調整指数は、申込児ごとへの適用や保護者の状況に適用される場合があるため、条件をしっかり確認することが大切です。詳細は、世田谷区ホームページの「令和5年4月入園について」をご覧ください。

令和5年4月入園について/世田谷区より抜粋

同一指数になったときは?

利用基準指数と調整指数を合算し指数を計算した結果、同一指数になってしまうこともあるでしょう。この場合、世田谷区では6つの段階で優先順位を決めることになります。

世田谷区で最優先させている条件は、経済面での条件ではありません。お子さんが年齢上限のある保育園を卒園した後に、引き続き区内の保育園の利用を希望している場合に最優先されます。

世田谷区で設定されている、同一指数世帯の優先順位は次のとおりです。

優先段階条件
第一段階調整基準番号26に該当する世帯

26「年齢上限がある区内の保育所等(利用調整の対象となる保育施設・事業に限る)の最終年齢クラスを卒園し、引き続き区内の保育所等の利用を申込む場合(卒園後の受け入れ先が確保されている場合を除く)」

第二段階保育の利用基準指数が高い世帯
第三段階階層低位順(同一階層の場合は、所得割課税額低位順。必要な税資料の提出がない場合、最高階層として選考)
第四段階申込児を有償で預けている期間の長い世帯(転園申込の場合は、適用しない)
第五段階世田谷区に住民登録し、引き続き居住している期間が長い世帯(保護者のどちらか長い期間を適用)
第六段階類型間の優先順位(①~⑨の順)

①不存在等(母子家庭、父子家庭など) ②疾病・障害 ③居宅外労働 ④介護 ⑤居宅内労働 ⑥出産 ⑦就労内定・開業予定 ⑧求職 ⑨就学等

詳細は、世田谷区ホームページの「令和5年4月入園について」をご覧ください。

令和5年4月入園について/世田谷区 より抜粋

認可外保育園情報

世田谷区は待機児童がいませんが、認可保育園の入園は倍率も高く難しいことでしょう。保活をする上で、認可保育園以外の預け先についても知っておくことが大切です。

ここでは、世田谷区にある認可外保育園として、「保育室」「保育ママ」「認証保育所」について詳しくご紹介します。

世田谷区「保育室」

保護者が就労や病気などのために日中保育が難しい場合に、比較的少人数(約20~29人)の中で保育を行う所として、保育室があります。保育室は一定の要件を備えた施設であり、運営経費の一部を世田谷区より補助されています。保護者は、保育室と直接契約し利用します。

対象となるお子さんは生後43日から3歳未満の乳幼児で、原則午前7時30分から午後6時までの間お預かりしています。保育料は月額45,000円で、時間外保育料やオムツ代も加算されることがあります。

世田谷区「保育ママ」

保護者が就労や病気などのために日中保育が難しい場合に、お子さんを保育ママが保育ママの自宅で毎日一定時間お預かりします。ご自宅であるため、3~5人少人数のお子さんでアットホームな雰囲気の中で保育が行われます。

保育ママは、資格や研修など一定の要件を備えた方であり、世田谷区より運営経費の一部を補助されています。

対象となるお子さんは生後36日から3歳未満の乳幼児で、原則午前8時30分から午後5時までの間の8時間お預かりになります。保育料は月額25,000円で、時間外保育料や食事代、おやつ代、オムツ代も加算されます。

世田谷区「認証保育所」

認証保育所とは、東京都の認証を受けた保育施設で、大都市のニーズに対応するため1日13時間以上の長時間の保育を行っています。民間事業者が設置するA型とB型があり、対象となるお子さんの年齢が異なりますが、月120時間以上の保育を必要とする方が対象です。

保育時間は、おおよそ午前7時から遅い時間であれば午後11時までお預かりできます。保育料などは施設によって異なるため、利用したい認証保育所にお問い合わせください。

世田谷区の保育園情報をもとにスムーズな保活をしましょう!

東京都世田谷区の保育園情報について、詳しくご紹介しました。ご紹介した情報をもとに、必要な流れをしっかり把握し早めに準備や対応をしましょう。

スムーズに保活ができるよう、申込から入園までの流れや提出に必要な種類などを今一度確認してみてください。

この記事は

石山亜由美

看護師・保健師
Webライターとして働く1児のママ。オンラインで健康相談やメンタルヘルスの相談のお仕事をしながら、医療・健康系の執筆を中心にWebライターとして活動中。

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