産前産後のママを助ける「産後ドゥーラ」とは?

【監修・執筆】保健師:石山亜由美

妊娠中や産前産後のママにとって、身近で親身になり、不安なことを相談したり家事をサポートしてくれたりする人がいると心強く感じます。そんな産前産後のママとご家族を全面的に支えてくれるのが、「産後ドゥーラ」という存在です。

ここでは、「産後ドゥーラ」が産前産後のママにどのようなことをしてくれるのご紹介します。

産後ドゥーラとは

産後ドゥーラとは、ママになる産前産後の女性が健康な心身で過ごせるように寄り添い、優しさや愛情をたくさん注いでくれる存在です。「ドゥーラ」はギリシャ語で、「他の女性を支援する」「経験豊かな女性」という意味で、既に職業としても認められています。

妊娠・出産をした女性はママになることができますが、自分が優しさや愛情を注がれることで我が子にも愛情を注げるとされています。その結果、ママは精神的に安定し、産後うつの減少や赤ちゃんの精神面での安定につながります。

産後ドゥーラは、ホルモンバランスや身体の急激な変化によって心身が不安定になりやすい母親に寄り添い、赤ちゃんとの生活が幸せで安心して過ごせるよう、ママのサポートをしてくれるという存在なのです。

産後ドゥーラとはどんなことをしてくれるの?

産後ドゥーラは、ママが妊娠中から産後にかけて、安心して赤ちゃんと生活できるよう身近に寄り添った存在です。ご家庭への訪問や産科クリニック内での活動など、妊娠中や出産時、出産後のママを継続的にサポートしています。

ここでは、妊娠中~出産後にかけて産後ドゥーラはどのようなことをしてくれるのか、6つのサポートについてご紹介します。

妊娠中の体調不良や安静時にお手伝い

妊娠中のママは、つわりなどの体調不良や大きくなったお腹で身体が動きにくくなります。切迫早産のリスクがあり、自宅で安静にしなければならないといったトラブルも起きる場合もあるでしょう。

しかし、ゆっくり休みたいと思っても、お子さんが何人かいる場合や家事、買い物などママにはしなければならない仕事がたくさんあります。

そこで産後ドゥーラは、妊娠中のママが体調不良だったり自宅安静が必要だったりした際に、ママがゆっくり身体を休められるように日常生活のサポートをする役割があります。

産後の生活について一緒に考える

産後ドゥーラは、産前産後のママに寄り添うスペシャリストです。妊娠中や出産時の不安や悩みに対して、適切なアドバイスをしてくれる他に、産後の赤ちゃんと過ごす生活について一緒に考えてくれるのです。

初めての育児で不安が大きいのにもかかわらず、頼れる実親が近くに住んでいないご家庭は多いでしょう。そのような時、ママの身近にいつも見守ってくれている産後ドゥーラの存在は大きいです。ママがお一人で不安を抱えこむことなく、赤ちゃんとの対面が楽しみになり、前向きに構えられるようになります。

退院時の付き添いなどのサポート

出産後、ママの退院時にパパやご両親がお迎えに来てくれるというご家庭も多いですが、そうではない場合もあります。パパの仕事との兼ね合いでお迎えに来れない場合や、ご両親が近くに住んでいないという場合は、産後ドゥーラに頼ることができます。

退院時のママは、小さな赤ちゃんを抱えて、楽しみと不安の気持ちでいっぱいです。そのような時、産後ドゥーラが付き添ってくれると心強いでしょう。ママの身体を気遣いながら、赤ちゃんの様子も見てくれるので、ホッとした気持ちでご自宅に帰ることができます。

産後の身体を休めるために家事のサポート

産後のママは、出産後6~8週間を産褥期(さんじょくき)といい、妊娠前の身体の状態に戻る大切な時期を過ごします。この時期は、無理に身体を動かさず、身体をゆっくり休めることを優先した方がいいのです。もし、無理をしてしまうと体調不良や精神的に不安定になり、赤ちゃんのお世話ができない状態になります。

そのようなことを防ぐために、産後ドゥーラは家事やお買い物のサポートなどをしてくれるので、ママは身体を休められ安心して赤ちゃんのお世話に専念できる環境になります。

上の子の相手や赤ちゃんのお世話などの育児サポート

産後のママは赤ちゃんのお世話だけではなく、上のお子さんがいる場合は、産後も関係なくバタバタと忙しい毎日を過ごすことになるでしょう。身体を休めたいと思っても、なかなか思い通りに横になって休むことができない状況が多いです。

そのような時、産後ドゥーラはママに代わって、上のお子さんのお相手や赤ちゃんのお世話を通して、ママの育児をサポートしてくれます。その間ママは、気兼ねなく安心して身体を休むことができるでしょう。

緊急時のサポート

妊娠中や産後は、いつ何が起きるか分かりません。そのような緊急時があっても、パパやご家族がすぐに対応できるとは限りません。もしママが体調不良になったり、突然入院することになったりした場合は、産後ドゥーラは緊急時のサポートも対応しているため頼ることも良いでしょう。

このように、妊娠中から産後にかけてのママを手助けするために産後ドゥーラは存在しています。産後ドゥーラのサポートを受けて、安心してママとしての自分を楽しみましょう。

産後のママの身体に手助けが必要な理由

産後のママは、妊娠前の元の状態に戻るため、十分に身体を休める大事な産褥期(さんじょくき)という時期があります。産褥期は産後6~8週間であり、この時期は産後のママにとって、周りの手助けが必要になります。

ここでは、産後のママに手助けが必要な理由について、2つの視点からお話していきます。

妊娠前の状態にゆっくりと戻る大事な時期だから

産褥期である出産後6~8週間は、妊娠や出産で変化した身体が妊娠前の状態にゆっくりと戻る大事な時期です。主に、次の4つの変化があります。

  • 全身の変化
  • ホルモンや月経周期の回復
  • 子宮の回復
  • 乳房の変化

これらの回復には個人差があり、産褥期の過ごし方は回復に影響します。無理をしてしまうと、産後のトラブルにつながることも。

産後うつなど心の不調を来しやすい時期だから

産後は身体だけではなく、ホルモンバランスなどの影響で心の不調も来しやすい時期です。産後直後から数日後に現れる、軽い気分の不調のことをマタニティブルーズといい、涙もろい、不安になりやすい、不意に気持ちが落ち込むといった症状があります。これは、産後のママの多くが出やすい症状です。

このように、産後のママは身体と心を十分に休ませる必要がある大事な時期なのです。

助産師シッターがサポートするポピンズシッターの「産前・産後ケア」

ポピンズシッターの「産前・産後ケア」では、助産師の資格を持つベビーシッターがママとお子様をサポート。産前から産後までご希望に合わせたケアを行います。

【妊娠中なら】

  • 妊娠、出産に関する疑問や不安についての相談
  • 個別の母親学級
  • マイナートラブルの相談
  • セルフケアストレッチの方法

などでご活用いただけます。

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  • 育児相談(授乳の仕方、排気の仕方、抱き方、寝かせ方、赤ちゃんの観察、スキンケア、断乳卒乳、離乳食の進め方など)
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  • 調乳、授乳のお手伝い
  • お母様がお休みになりたい場合の赤ちゃんのお世話

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産前・産後ケアの特徴


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【監修・執筆】保健師:石山亜由美

看護師・保健師
Webライターとして働く1児のママ。オンラインで健康相談やメンタルヘルスの相談のお仕事をしながら、医療・健康系の執筆を中心にWebライターとして活動中。

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