お子さまは特に注意!食中毒の原因と予防法

小さなお子さまは食中毒で重症化する場合もあるため、食中毒が発生しやすい時期は特に注意が必要です。

今回は、食中毒の予防法をご紹介します。

食中毒はいつ起こる?

食中毒は、季節によって発生する原因は異なりますが、特に夏場と冬場に起こりやすいとされています。

夏場は、カンピロバクターやサルモネラ菌などの細菌が原因になることが多いです。細菌は湿気を好む性質があり、細菌性の食中毒は8月~9月をピークに初夏から初秋にかけて発生しやすいです。

冬場は、ノロウイルスを代表とするウイルスが原因の食中毒が起こりやすくなります。ウイルスによる食中毒は、12月~3月の秋から冬にかけて発生しやすく、刺身や貝類などの海産物が主な原因となっています。

とくに乳幼児は注意しましょう

食中毒の症状には、激しい腹痛や嘔吐、下痢、発熱などがあります。大人でも食中毒にかかり、これらの症状が出ると辛いと感じることでしょう。お子さま(とくに乳幼児)は、病原菌に抵抗する力が弱く、細菌やウイルスが体内に入ると食中毒になりやすい傾向があります。つまり、大人と同じ物を食べて食中毒になったとしても、乳幼児は症状が重症化する危険があります。

1歳未満のお子さまはハチミツにも注意しましょう

ウイルスや細菌による食中毒の他にも、1歳未満の乳幼児にはハチミツを与えることで起こる乳児ボツリヌス症にも注意が必要です。また、ボツリヌス菌は加熱しても消滅しない性質があります。ハチミツの中に含まれるボツリヌス菌が原因であり、1歳未満に与えることは禁止されています。

食中毒を防ぐには

ご家庭でできる食中毒予防の3原則には、「つけない」「増やさない」「やっつける」があります。

1:食べ物に原因菌を付けないように、調理の前後やトイレや鼻をかんだ後、ペットに触れた後などに手洗いを行うことが大切です。

2:原因菌を増やさないように、できるかぎり10度以下の低温で肉や魚などを保管したり、他の食品に原因菌を広げないように密閉容器やラップで保存したりしましょう。

3:肉や魚、野菜などに付着した細菌やウイルスのほんどは、加熱することで死滅するものが多いです。そこで、細菌の場合は75℃で1分以上、ウイルスの場合は90℃で90秒以上中心部を加熱することを心がけましょう。

また、使用した調理器具は、熱湯や漂白剤による消毒も定期的に。

やっぱり大切!手洗い

食中毒を引き起こす原因菌のほとんどは、人の手を介すると言われています。汚染した手で食べ物を触ったり、細菌やウイルスが付着した食材を触った手で他の食材を触ったりといった方法で食中毒を引き起こしてしまうのです。手洗い不足による食中毒を防ぐためには、丁寧な手洗いが重要となります。

調理前後や食事前、トイレの後、ペットと遊んだ後、くしゃみや鼻かみをした後などは、こまめに手を洗いましょう。

ただし、水でササっと洗っただけでは汚れは取れません。手の甲、指先、手首、爪の間など、汚れが溜まりやすい場所はより意識して、石鹸を用いて丁寧に洗うことが大切です。大人もお子さまも手洗いを習慣化し、いつも清潔な手でお食事を摂り、食中毒から身を守りましょう。

 

 

この記事は

石山亜由美

看護師・保健師
Webライターとして働く1児のママ。オンラインで健康相談やメンタルヘルスの相談のお仕事をしながら、医療・健康系の執筆を中心にWebライターとして活動中。

「育児のコツ」のその他の記事を見る

まずは無料会員登録!

もっと見る