「保育園見学」の服装・持ち物・見るべきポイントを保育士さんに聞きました!
保育士に聞く「保育園見学」の服装や予約、見るべきポイントお子さまを入園させる保育園をえらぶときに必要となる「保育園見学」。
今回はポピンズシッターでもシッターとして活躍中の保育士さんに、保育園見学のスタート時期や服装、後悔しない見学のチェックポイントなどを伺いました。コロナの時期ならではの注意点もありますので、保育園見学の参考になさってください。
保育園見学は、「保活」の基本!
「保活」において保育園見学は、最初にやっておきたいことです。
認可保育園の場合、見学をしないと入園の申し込みができない園も多くあります。一方、見学が必須ではない認可保育園だったとしても、しっかり見学をしておきたいところ。
保育園の概要や評判は、インターネットを通しても知ることができますが、実際に足を運んでみないと分からない情報もたくさんありますよね。とくに、園の雰囲気や保育士さんの子どもたちとの関わり方などは、見学するからこそ知ることのできる部分です。
安心してお子さまを預けられる保育園を探すためには、保育園見学がカギ。自宅からの距離や評判だけで決めてしまい、入園してから「保育園えらびに失敗した」とならないためにも、積極的に保育園見学をしましょう。
保育園の見学、いつスタートすべき?
多くの園では、1年を通していつでも見学ができますが、実際に見学をする方が多い時期は夏から秋にかけてです。4月入園を希望する方も多く、入園申し込みの11月頃までに希望園を決定する必要があるため9月~10月頃に見学をする方が多い傾向があります。
また、出産前に見学をする方は、つわりが落ち着く妊娠中期~正産期に入る前がベストなタイミング。
年度途中に入園をお考えの方は、できるだけ早めに見学をスタートするとよいでしょう。可能であれば、入園の3~4ヶ月前には見学をスタートできるといいですね。
保育園の見学は複数の園を見ることも多いので、余裕をもってスタートしましょう。
何ヶ所くらい見学すればいいの?
保育園見学をする数は、多ければ多いだけ選択肢が増えます。しかし、地域によっても保育園の数は異なりますが最低でも2ヶ所は見ておきたいところです。
市区町村の認可保育所申し込み時は、複数の希望園の記入が可能なケースが多いです。たとえば、練馬区の場合は第13希望まで、世田谷区の場合では第10希望までの記入欄が設けられています。すべての欄を埋める必要はありませんが、記入数が多ければ入園できる可能性も高くなります。
希望順に記入するためには、いくつかの園を見学することがおすすめ。多すぎるということはありませんので、可能であればできるだけ見学しておくと、心残りなく園選びができるでしょう。
保育園見学の流れ
保育園見学までの流れをご紹介します。
1:まずは情報収集
お住いの地域の保育園について情報をあつめます。市区町村のホームページにリストが掲載されていることが多いので、まずはこれを確認します。自宅からの距離、もしくは通勤経路の途中などの立地。私立・公立など園の違いなどを確認します。
市区町村によっては、空いている枠などの情報もホームページから確認できます。
2:見学の日程を決める
保育園見学にあたり、見学に行ける日時の候補をいくつか用意しメモしておきましょう。
3:保育園に電話で予約
予約電話のかけかたや伝えるべきことはこのあと詳しくご紹介します。
後悔しない見学チェックポイントは?
せっかく保育園見学をしても「もう少ししっかり見ておけば良かった」「確認するのを忘れてしまった」となっては、時間や労力がもったいないですよね。
ここからは、後悔しない10の見学チェックポイントを紹介します。
安全面
まず、一番に見ていただきたいポイントはやはり「安全面」です。保育園でお子さまが安全に過ごせるかどうかは、お子さまを預けるうえでもっとも大切なことです。たとえば、このようなちょっとしたポイントを確認することで安全への姿勢や配慮がわかります。
- ドアの開閉具合(ゆっくり閉まる・指を挟んでもケガをしない工夫)
- カドへのぶつけ防止
- 高い所に落ちてきそうな物が置いてない
- 階段にはお子さまが一人で行けないような柵がある
とくに小さなお子さまだと、思わぬことでケガをしてしまうケースも多くあります。保育園での事故が起きないように、上記のような点にしっかり対策がされているかを確認しましょう。
全体の雰囲気
保育園全体の雰囲気もチェックしましょう。とくに、在園している子どもたちが楽しそうに遊べているかどうかが見るべきポイント。たとえば
- 子どもたちが笑顔で遊んでいるか
- 活気がある保育園か
- 保育士さんたちは笑顔でいるか
などを見れば、雰囲気がつかめてくると思います。
保育園といっても、保育士さんたちと子どもたちの集まり。みんなが楽しく過ごせていれば、おのずと雰囲気も良くなるものです。お子さまらしく楽しく過ごせる保育園を選びたいですね。
保育士さんの子どもとの関わり方
保育士さんの子どもとの関わり方も大切です。お子さまが多くの時間を過ごすこととなる保育園。人との関わりでメインとなるのは「保育士さんやお友達」です。
たとえば、子ども同士のケンカの仲裁やイヤイヤへの対応など、保育園によって方針が異なります。「悪いことはしっかり叱る」という園もあれば「叱らずに褒めて育てる」という方針の園もあります。
また、同じ園でも保育士さんによって、対応の仕方はさまざま。見学時に対応してくれた保育士さんがお子さまの担任になるとは限らないので、ほかの保育士さんも合わせて、できる限り園全体の先生の様子を見ておきましょう
子どもとしっかり向き合う園や保育士さんであれば、安心してお子さまを預けられますね。
どんなおもちゃの種類がある?
絵本や知育玩具など、保育園にあるおもちゃも確認しておきたいポイントです。
子どもはどんなものでも、おもちゃにできるという「技」を持っています。また、保育園ではプラスチック容器やお菓子の箱など、廃材を使った遊びをする場合も多く見られます。工夫のあるおもちゃ屋知育玩具、絵本が豊富な園だとお子さまが遊ぶ時の選択肢が増えます。
保護者に対して親身?
「保育士さんが保護者に対して親身になってくれるかどうか」も、保育園見学の際に見ておきたい点です。
お子さまが小さいうちは特に、園での出来事をお子さまから聞くことができません。そこで大切になるのが、ママやパパと保育士さんのコミュニケーションです。
保育園での遊びの様子や給食をどのくらい食べたか、お迎えのときに細かく教えてくれる園であれば安心です。可能であれば、保育園で普段使っている連絡帳も見せてもらえると、情報共有がしっかりできているか分かります。
親身になってくれる保育園であれば、保護者と園の不要なトラブルを避けることにもつながります。
給食の献立
赤ちゃんが小さいうちは、給食のことは考えにくいかもしれませんが、小学校入学前までの長いお付き合いとなる可能性も高い保育園。お子さまがご飯を食べられるようになると「できることなら、子どもに栄養バランスの取れた食事を食べさせたい」と感じるようになるのではないでしょうか。
保育園での食事はとても大切。また、先生はお子さまに食事を上手に取らせるプロでもあります。中には「家では好き嫌いばかりだけど、保育園でしっかり給食を食べてくれるから、気持ち的な負担が減る」というママもいらっしゃいます。
園で給食を作っていることもありますが、お弁当を外部から仕入れている園もあります。給食は平日であれば、保護者の方の見える場所に展示がしてある場合も。展示がある場合はぜひチェックしてみてください。栄養バランスのとれた給食、味のバリエーションが豊かな給食など、献立が充実している保育園を選びたいですね。
また、子どもたちが育てた野菜を給食にとり入れる保育園や、地元の名産品が給食で食べられる保育園など、食育への力の入れ具合も園によってさまざまです。
日当たりや園庭の広さなどの環境
保育園の日当たりの良さや園庭の広さ、プールの有無などの環境も確認しておきたいポイントです。お子さまが、健康的に楽しく保育園生活を送れるように、保育園の日当たりや遊べる場所の広さも見学で見ておきましょう。
園庭がない場合でも、お散歩の頻度や遊びにいく公園などがあると思います。先生に質問してみましょう。
清掃・衛生管理
保育園では集団生活をするため、感染症の流行の恐れは否めません。風邪などの感染症にかかることは、かならずしも悪いこととは言い切れませんが、感染が拡大してしまうような不衛生な保育園は避けたいですよね。
見学では衛生管理がいき届いているかについて必ず確認を。たとえば
- 子どもたちが使うトイレはきれいか
- ハイハイする床はきれいに掃除されているか
- といった観点で見学してみましょう。
上の年齢のクラスも確認
保育園を見学する際は、入園するときのクラスだけでなく上の年齢のクラスも見ておきましょう。見学では入園するときのクラスを案内されることも多く、なかなか上の年齢のクラスにまで気が回らないかもしれませんが、乳児クラスと幼児クラスでは、活動の仕方も異なります。
見学の際に「上のクラスも少し見せてください」と話すと、案内してくれる園がほとんどなので、2年後・3年後のクラスも確認しておくことがおすすめです。園での生活のイメージもわきやすくなります。
子どもと大人の数
保育園を見学するときには、子どもと大人の数もチェックしておきたい項目です。厚生労働省の「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」では、年齢ごとに保育士の数が決められています。※1
人数だけでなく、お子さま一人ひとりに目がいき届いているかもチェックしておきたいところです。
たくさんの子どもたちが過ごす保育園では、日々さまざまなことが起こります。ミルクの吐き戻しでお着替えが必要になったり、お茶をこぼして処理が必要になり、そちらに保育士さんの手を割かれたりすることもあります。
年齢が低ければ低いほど、保育士さんが一人の子にかかりきりになってしまう場面も少なくありません。規定の人数に対し、余裕をもった人員配置をしている保育園が多い傾向にありますが、実際に目で見て確認してみるとよいでしょう。
保育園見学の予約はどうする?
保育園の見学を予約する際は、どのようにしたらよいのでしょうか。見学予約まえに確認しておきたいことや電話をかける時間などについて見ていきましょう。
見学予約前に確認しておきたいこと
まず、見学できる候補日や時間を決めておきましょう。また、電話で質問したいことがあれば事前にメモしておくとスムーズです。
園により多少の違いはありますが、予約の電話で話す項目はおもに以下の3つです。
- 見学希望の日時
- 持ち物
- いつから入園希望か
見学可能な日にちは、基本的には月~金の平日です。見学の時間は、登園やお迎えの時間を避けて決めることが多い傾向があります。13:00~14:30頃まではお昼寝になるので、できれば13時~14時半ごろのお昼寝タイムは避けて子どもたちが活動している時間を選びましょう。
園の方針やスケジュールが合わずお昼寝時間になってしまう場合は、子どもたちが安心して寝ている姿・お昼寝の環境ををしっかり見るのも一つの方法。入園しても、参観会などは活動時間におこなわれますので、子どもたちが寝ているところを見るのは貴重な体験です。
見学予約の電話はいつかける?
見学予約の電話は、平日の13:00~14:30頃がベストです。見学自体は避けたい時間帯ではありますが、電話をするのには向いていて、保育士さんたちが電話にゆっくり対応できる時間となります。
お昼寝の時間帯に電話をすることが難しい場合は、9:00~16:00の間にかけるようにしましょう。園児の登園・お迎えの時間帯は、保育士さんたちもバタバタしてしまうため落ち着いて電話対応ができません。
保育園見学の服装・持ち物・注意点
ここからは、見学当日の服装・持ち物・注意点などについて見ていきましょう。
保育園見学、当日はどんな服装でいく?
保育園見学のときの服装は、私服でいく方が多くいらっしゃいます。地域にもよりますが実際に見学する方は、気取らずラフなパンツスタイルの方が多く、なかにはデニムの方も。在園児から見ても、お迎えに来るママのような格好のほうが、園になじみやすい傾向があります。あまりにも個性的なファッションは避けたほうが無難ですが、見学時の服装で悩む必要はなさそうです。
スムーズな保育園見学をするための持ち物
保育園見学をスムーズに進めるための持ち物を確認しましょう。
- メモ・筆記用具
- A4が入る大きめのバッグ
- スリッパ(必要に応じて)
対応してくれる保育士さんの説明をメモできるように、筆記用具を持っていきましょう。また、見学では書類をもらうケースも多くあります。書類の種類や量は園によって異なりますが、A4が入る大きめのバッグを持っていくと安心です。
スリッパが必要な園もあるので、予約の電話をしたときに聞けるといいですね。必要に応じて持っていきましょう。
当日の注意点
保育園見学の当日は、遅刻やキャンセルを極力しないようにしましょう。体調不良など、どうしてもやむを得ない場合は仕方ありません。その場合は、見学時間の30分以上前には保育園に連絡を。
また、見学中は在園児たちの活動の妨げにならないように行動しましょう。基本的には、保育園内で写真を撮るのはタブーです。ですが「掲示してある行事予定や献立表を写したい」などという場合は、保育士さんに声をかけてからおこないましょう。
その他
コロナ禍以降、保育園見学の注意点として、マスクの着用や消毒の持参などが挙げられます。また、見学が「大人の見学者は1人」と決めている保育園もあります。お子さまと一緒に見学するぶんには問題ありませんが、パパも見学予定の場合は、園に事前に確認しておきましょう。
また、当日少しでも体調が悪い場合は、感染拡大の防止の観点から見学の中止を検討し、延期などの日程調整を園に相談するようにしましょう。
まとめ
それぞれの保育園で異なりますが、見学にかかる時間は1時間程度を見ておくといいでしょう。説明と園内を見るのにかかる時間ですが、見学にしっかり時間をかけてくれるほうが信頼できる園といえます。
お子さまが安全にのびのび楽しく保育園生活を送れるように、ぜひ見学時の参考になさってくださいね。
【監修】保育士・三上桃花
保育士/幼稚園教諭/小学校教諭を資格を有する、ポピンズシッター登録ベビーシッター。
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