保育士資格を活かして働く:個別保育が叶う、ベビーシッターの魅力
横森さや

保育園で働くのは楽しいけれど、「もっと一人ひとりの子どもと向き合いたい」「個別保育をしたい」と思っている保育士さんの注目を集めているのが「ベビーシッター」の仕事です。
近年は、社会的にもベビーシッターの需要が高まっており求人数も増加中。副業・転職先として検討している保育士さんも多いのではないでしょうか。
ベビーシッターの仕事は、お子さまと一対一の個別保育が叶い、時間の融通がきき時給も高い点が魅力です。
この記事では、保育士と比較しながら、ベビーシッターのやりがいや魅力、個別保育のメリットについてお伝えします。
目次
ベビーシッターとは
ベビーシッターとは、ご自宅などで保護者さまの代わりにお子さまを保育する(シッティングする)仕事です。依頼内容によっては自宅に限らず、依頼者の職場や指定した場所に行ってシッティングすることもあります。
お子さまの年齢は、0歳児〜幅広い年齢で利用されています。自宅や職場など、固定された場所でのシッティングだけではなく、保育園や幼稚園、習い事への送迎、付き添いや、宿題をみてほしいといったご依頼もあります。
最近は、家庭教師や習い事の先生代わりの依頼も増えています。それぞれの家庭のニーズや依頼に合わせた個別保育を行うのが、ベビーシッターの仕事です。
保育士から見た、ベビーシッターの働きやすさ
保育士とベビーシッターは、どちらもお子さまを保育する仕事です。「お子さまに関わってお世話をする」という共通点もあり、最近は保育士からベビーシッターに転向したり、副業ベビーシッターとして働く保育士が増えています。
しかし、本当にベビーシッターは保育士にとって働きやすい職業なのか、スムーズに転向できるのか気になる方も多いのではないでしょうか。どちらも経験がある著者が、保育士目線で、ベビーシッターの働きやすさについてまとめてみました。
一対一のお子様とじっくり関われる
ベビーシッターの働きやすさで真っ先にあげられるのは、「一対一でお子様の個別保育ができる」ことです。保育士の場合は、「もっと一対一で丁寧な保育をしたい」と思っていてもなかなか嬉しいものではないでしょうか。
一方、保育士は、国や自治体で定められた定数に従い、大勢の子どもたちを一斉保育します。例えば、0歳児なら保育士1人で3人、3歳児なら20人のお子様を保育士1人で保育していきます。その為、活動中フォローが必要なお子さまがいても1人にかかりきりになることが難しく、個別保育が叶わないのが現実です。
しかし、ベビーシッターは、目の前のお子さまと一対一の個別保育が基本。保育士では叶えにくい、一対一の丁寧な関わりをすることができるのが、ベビーシッターのメリットです。
自分の理想に近い保育ができる
保育士に比べ、ベビーシッターは、自分の理想の保育を実現しやすい環境です。保育士は1人で保育しているわけではなく、職場の保育士たちと連携をとって保育していくため、思い描いた保育をすることが難しいのが現実ではないでしょうか。「私はこういう保育がしたい」と思っても、保育士1人ひとり保育観が異なるため、ある程度妥協して保育を行う必要があります。
しかし、個別保育が基本のベビーシッターは、保育士に比べると自分の理想の保育を叶えられる可能性が高いです。これは、保育士にはないメリットではないでしょうか。
一人ひとりに合った活動ができる
保育士は、そのクラスの年齢に合う活動を考え、提供することが求められます。場合によってはその活動に興味がなく、あまり楽しめないお子さまもいるでしょう。
ベビーシッターは目の前のお子さまにぴったり合う活動を組み立て、一緒に楽しむことができます。年齢や学年に合わせた活動ではなく、目の前のお子さまの発達に合う内容、興味がある活動を提供することができるため、お子さまもシッターも満足度が高い時間を過ごすことができるというわけです。
これは、個別保育が叶うベビーシッターならではですよね。保育園で、集団保育をすることに疑問を感じながら働いている保育士には、ベビーシッターはかなりやりがいを感じられる場と感じるでしょう。
ゆったりとした時間を過ごせる
ベビーシッターは保育士に比べ、お子さまとゆったりとした時間を過ごすことができると言えます。1対1の関わりが叶う、個別保育であるだけではなく、慣れ親しんだ自宅や環境など、お子さまがリラックスできる環境にあるためです。特に低年齢児の成長発達において、とても重要な保育環境だといわれていますよね。
慣れた環境でのシッティングは、お子さま、ベビーシッターどちらにとってもメリットがいっぱいです。お互い気持ちにゆとりができ、その後も良い関係を築いていきやすくなるでしょう。
ダイレクトに感謝される
ベビーシッターは、保護者さまからダイレクトに感謝されるシーンの多い仕事と言えます。保育士も、多くの保護者さまに感謝され、社会的意義のある仕事ですが、シフト制勤務で保護者さまに会える時間が限られていたり、取り巻く人間関係が多い分、ダイレクトに感じにくいと思うこともあるでしょう。
その点、ベビーシッターの人間関係は、目の前のお子さまと保護者さまだけなので非常にシンプルです。保護者さまとお子さまから直接頼りにされ、ダイレクトに感謝されることが多いです。
その都度、目の前のお子さまに真摯に向き合い、保護者さまと成長を喜び合うなどして信頼関係が育まれ、日常的に感謝の言葉をいただけるようになります。保育士に比べて、保護者さまとの関係が密だからこそ得られる対価といえるでしょう。
保育記録を残しやすい
保育士に比べると、ベビーシッターの方が、お子さまの詳しい記録を残しやすい環境です。「子どもの記録を残すこと」は、保育士もベビーシッターも必須の業務内容ですね。
しかし、保育士は自分の担当の子どもが複数人〜数十人いるのに対し、シッターは1人〜多くても2、3人のお子さまだけです。そのため、1人ひとりの記録を丁寧にじっくり残すことができます。
また、保育士は勤務時間内に何人もの記録をとる必要があり、時間に追われながら行っている方も多いのではないでしょうか。その点、シッターが担当するのは1人〜2、3人のお子さまです。時間に追われず、納得のいく記録を残すことができるでしょう。
保護者さまにも寄り添うことができる
「保護者さまに寄り添う」という点では、保育士もシッターも共通の仕事ですが、より親身に寄り添えるのはシッターに軍配が上がります。大勢の保護者さまを相手にする保育士とは違い、シッターが関わるのは目の前の1人の保護者さまだけ。その分、一人ひとりの保護者さまにていねいに寄り添うことができます。
一方、保育士の場合はシフト制の勤務体制であることが多く、毎日保護者さまとやりとりができるわけではありません。代わりに他の保育士に伝言することも多く、寄り添いたい時に寄り添うことが難しい、という環境といえるのではないでしょうか。
保護者さまが困った時、その都度寄り添えるのは、個別保育できるシッターの強みといえるでしょう。
時間の融通がきく
ベビーシッターは保育士に比べ、時間の融通がききやすい仕事です。自分の都合の良い日時、場所、頻度のお仕事を選ぶことができるという点でも人気が高まっているようです。
特に、主婦や子育て中の方は働きやすいと感じるでしょう。
シッターの依頼は、短時間からフルタイムまで幅広く、頻度もそれぞれ異なります。自分のライフスタイルに合うお仕事を選ぶことができるというわけです。
高収入を得られる可能性がある
ベビーシッターは高収入を得られる可能性がある仕事です。正規職員として保育園で働いた場合の月給平均は、おおよそ22万円、時給換算すると1300円程度と言われています。
一方、シッターの時給はポピンズシッターの場合、1430円〜3000円です。シッターは、保育士に比べると高時給、高収入を得られる可能性がある仕事といえるでしょう。
得意やスキルを活かせる
ベビーシッターは、あなたの得意なことやスキルが活かせる仕事として注目が高まっています。これも、ベビーシッターの個別保育のなぜる技。
近年は、共働きで忙しい家庭が多く、家庭教師や習い事の先生としてシッターを依頼する家庭が増えています。宿題をみてほしいという要望から、お受験まで幅広い家庭教師の依頼や、英会話、絵画、プログラミング、ダンスなどの習い事の先生として、シッターに依頼されます。
あなたに、得意なことや好きなこと、なんらかのスキルがあればシッターをしながら活かすことができるチャンスです。
保育士のスキルを活かせるベビーシッター
保育士資格を活かせるお仕事として、保育士と比較しながらベビーシッターの仕事をご紹介しました。
ベビーシッターの強みは、何と言っても「個別保育」。
基本的に一対一でお子さまや保護者さまと関わることができるため、きめ細かいシッティングをすることが可能です。シッターの保育観を大切にしながら、保護者さまやお子さまの要望に応えられるため、お互いにとって満足度の高い時間になるでしょう。
保育園勤務では活かしにくい「自分の好きや得意なこと」も、個別保育のシッターだからこそ叶えられます。
保育士資格を活かして「ベビーシッターをしてみたい」「目の前のお子さまにもっと向き合いたい」「自分のスキルを活かしたい」そんなあなたは、まず副業ベビーシッターから始めてはいかがでしょうか。
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ポピンズシッターは、保育大手ポピンズグループが運営するべビーシッターサービスです。登録シッターは保育士などの有資格者だけでなく、子育て経験のある主婦の方など、さまざまな経験をお持ちの方が活躍しています。
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横森さや
認可保育園で13年働いていた保育士。ベビーシッター、家事代行経験もあり。2児の母でワーママとして頑張るライター。