「チャイルドマインダー」になるには?:子どもに関わる仕事・働き方辞典

横森さや

最近、子どもに携わる「チャイルドマインダー」という仕事が注目を集めています。お子さま好きのかたなら、興味を持たれる資格のひとつかもしれません。
しかし、チャイルドマインダーはまだ日本ではあまり認知度が高くないため、実際どんなお仕事か、資格は必要なのか、働き方についてなど、疑問点もたくさん出てきますよね。
この記事では、チャイルドマインダーのお仕事の詳細や目指し方についてまとめました。

チャイルドマインダーとは?

チャイルドマインダーは、英国で生まれたプロの保育者です。英国では1990年に「国家職業資格」として認定し、チャイルドマインダーを「家庭保育のプロ」として制定しています。
日本ではまだあまりポピュラーではありませんが、徐々に注目を集めています。
チャイルドマインダーの魅力は、個別保育に特化した保育ができること。
保育施設での集団保育とはちがい、少人数のお子さまと向き合うことができるため、それを希望とする方にはぴったりなお仕事です。
お子さま一人ひとりの個性や発達段階に応じ、丁寧に関わり援助することができる点が魅力です。

チャイルドマインダーと保育士のちがい

お子さまの保育に携わる職業といえば、まず「保育士」が思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。
チャイルドマインダーと保育士、どちらも保育に携わるお仕事ですが働き方など、いくつも異なる点があります。
チャイルドマインダー 保育士(例:保育園勤務)
資格について 民間資格 国家資格
対象年齢 0歳から12歳 0歳から就学前
1人で保育を行う子どもの人数 1人から4人 年齢により対人数規定あり

(最大30人)

保育のスタイル 在宅型

訪問型

施設型

保育園で保育する

 

働き方 個人で開業

施設での少人数保育

派遣会社に登録する

雇用された保育園での勤務

以下、具体的に解説します。

子どもの年齢と受け入れ人数

チャイルドマインダーの対象年齢は、0歳から12歳までのお子さまです。お預かりする人数は、1人から4人と少人数。チャイルドマインダーは「少人数保育のプロ」。保育施設勤務では叶えることが難しい、少人数保育をしたい方にはぴったりです。
一方、保育士は勤務先の保育園で、0歳から6歳のお子さまの集団保育を行います。人数は施設によってさまざまですが、0歳児1人に対して保育士3人、3歳児20人に対して保育士1人、と対人数が決まっており、規定に沿った対人数で保育を行います。大規模保育園から小規模保育園まで幅が広いですが、基本的には一定の人数以上の施設で集団保育を行うのが一般的です。
たくさんのお子さまと関わりたい、保育者同士で連携を取りながら保育したい方、クラス担任として働きたい方は保育士が向いているといえます。

保育する場所

チャイルドマインダーは個人で開業し、自宅でお子さまを預かり保育する方が多いようですが、それ以外にも、訪問型と施設型があります(後ほど詳細を記述)。一方、保育園勤務の保育士は、勤務先の保育園でお子さまをお預かりして保育します。基本的には園以外で保育することはありません。
しかし、園によっては「出張保育」などで地域のコミュニティセンターや子育て支援施設などに出向き、地域の親子の前で出し物やイベントに参加することもあります。

資格について

チャイルドマインダー資格は民間資格で、学歴などは関係なく、検定試験に合格すれば資格を取得できます。ほかの仕事や子育てをしながらでも取得しやすいのがチャイルドマインダーの資格です。
一方、保育士資格は国家資格。保育士養成校で単位をとり、実習を経て卒業と同時に保育士資格を取得するか、独学で勉強し、国家試験に合格して取得する方法があります。しかし、履修科目が多く、施設実習も数回こなす必要があるため、社会人や子育て中の主婦などにはハードルが高いのが難点です。
しかし、保育士は需要が高く求人数が多いため、資格を持っていると仕事には困らないでしょう。

チャイルドマインダーになるために

チャイルドマインダーの資格を取得する方法についてお伝えします。

資格取得の流れ

まずは、チャイルドマインダー養成講座を受講します。
現在は以下の3つの養成講座があるので、自分の条件に合ったものを選びましょう。
  • ヒューマンアカデミーのチャイルドマインダー養成講座
  • NCMA.Japanのチャイルドマインダー養成講座
  • チャイルドマインダージャパンのチャイルドマインダー養成講座
講座名 料金と講座内容 特徴
ヒューマンアカデミーのチャイルドマインダー養成講座 ・379,760円+入学金30,000円

・通学

・受講期間6ヶ月

・受講形態はオンラインライブ

・VR教材

・全国の教室で受講できる

・開業支援、独自の保険あり

NCMA.Japanのチャイルドマインダー養成講座 ・214,500円

・通学と通信、スクーリング

・受講期間:3ヶ月〜6ヶ月

・カリキュラムにスクーリングあり

・英国政府認定プログラム

・充実の開業サポート

チャイルドマインダージャパンのチャイルドマインダー養成講座 ・112,200円

・通学と通信、スクーリング

・受講期間:6日間〜6ヶ月

・活動支援あり

・2020年4月に新講座にリニューアル済

3つともそれぞれちがいがあるので、自分が無理なく続けられそうなものを選ぶのがポイントです。チャイルドマインダー検定試験は、合格率80%から90%で資格試験として難易度は高くありません。「チャイルドマインダーになりたい!」と感じたら、資料をとり寄せてみましょう。
しかし、どの講座も修了するまではおおよそ6ヶ月ほどかかります
修了期間に多少の差はありますが、時間に余裕を持ち計画的に受講しましょう。

チャイルドマインダーの働き方は?

資格を取得したら、希望の収入や働き方を叶えやすいのがチャイルドマインダーの仕事です。ライフワークに合った働き方を選べるのは嬉しいですね。チャイルドマインダーの働き方は、在宅型、訪問型、施設型の3つに分類されます。具体的にみていきましょう。

在宅型

在宅型は自宅や近隣に保育場所を設置し、少人数保育を行う働き方です。自宅を保育室にしたい方にはぴったりですね。保護者さまや自治体と契約をしてお仕事を開始します。
その際、自治体の規定を満たす必要があるので確認しておく必要があります。また、開業に伴い「認可外保育施設設置届」を自治体に提出しなければなりません。自宅や近隣で働くことができ出勤の負担が少ないというメリットがあります。土地勘もある慣れた場所で、安心して保育に専念できますね。

訪問型

訪問型は、チャイルドマインダーが保育を必要としている家庭や、指定された場所に伺って保育することをいいます。ベビーシッターをイメージするとわかりやすいかもしれません。訪問型も在宅型同様、開業する際は「認可外保育施設設置届」を自治体に提出する必要があるので、確認しておきましょう。
お子さまにとっては慣れた自宅で過ごすことができ、安心して過ごせるというメリットがあります。

施設型

施設型は自治体や企業と契約を結び、指定された保育施設で勤務する形です。企業内保育施設や院内保育、託児施設(ベビールーム)での勤務が多いですが、中には公立保育園や私立保育園などの規模が大きい施設になることもあります。保護者さまとの契約ではないため、自治体や企業によって契約内容が異なることを頭に入れておきましょう。

ベビーシッターも検討してみては

チャイルドマインダー資格を取得するまでの期間は、おおよそ6ヶ月かかるとお伝えしましたが、すぐに働き始めたい方にはベビーシッターもおすすめです。また、資格取得までのあいだにベビーシッターを経験していると、机上の勉強だけではなく、実際に目の前のお子さまと関わり、ケアすることでもチャイルドマインダーとしての学びにつながることでしょう。

未経験でも大丈夫です!

未経験だと無理なのでは?と思われるかもしれませんが、ポピンズシッターのベビーシッターは未経験のかたでも大丈夫です。
もちろん、ベビーシッターの民間資格を取得したり、保育士資格を持っていれば最大限活かすことができますが、働きながら勉強することも可能です。ベビーシッターは自分の都合のいい日時、場所で働くことができるため、ほかの仕事や子育て、チャイルドマインダーの講座とも両立しやすいですね。
  • 週1からでも!
  • 場所も選べる
  • 子育て経験者歓迎!
今すぐ保育の現場で働きたい、子どもと関わりたいという方は、ぜひ説明会にご参加ください。
まずは説明会にご参加ください

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この記事は

横森さや

認可保育園で13年働いていた保育士。ベビーシッター、家事代行経験もあり。2児の母でワーママとして頑張るライター。

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