【インタビュー】元専業主婦シッターが教える!資格がなくても子育て経験を活かして依頼を獲得するポイント
ポピンズシッター:きょうこ
ベビーシッターを始めたばかりのときは、「依頼がちゃんと入るかな」「シッター1本でやっていけるかな」「ベビーシッターの保育資格なしでもやっていけるかな」などと不安が尽きないですよね。
そこで今回は、保育資格なし・子育て経験のみでベビーシッターを始め、今ではリピーターさまや定期依頼の保護者さまでスケジュールが埋まってしまう大人気シッターとなった松村さんに、依頼が安定するまでの経緯や依頼を増やすためのコツを伺いました!
◆今回インタビューしたベビーシッター
シッター歴3年目。
現在社会人の息子さん2人の育児と数年間の幼児教室の講師を経て、資格なしでベビーシッターに。
その後、ポピンズシッターで働きながら各種研修を受講し、ACSA認定ベビーシッター、子育て支援員の資格を取得。
専業主婦、幼児教室の講師を経てベビーシッターに
ーベビーシッターを始めるまでの経歴を教えてください。
子どもが中学生になるまでは専業主婦として育児に専念していました。その後、数年間幼児教室の講師をやっていました。
父の介護を機にそれを辞めて家事に専念し、落ち着いたところでまた仕事を探し始めました。
ーベビーシッターになろうと思ったきっかけはなんですか?
一人一人のお子様と関われたら楽しいかなと思ったからです!
また、いざとなったら家庭を優先したい私にとってスケジュールの調整がしやすいのも魅力でした。
平日の日中に働き、最大月27万円を稼いだことも!
ー現在の1日のスケジュールを教えてください。
平日の日中に働いています。東京都ベビーシッター利用支援のご依頼を受けることも割とありますね。
依頼の頻度としてはだいたい1日1件で、今はリピーターさんや、定期の方のご依頼がメインになっています。
主婦として忙しい朝と夕方の時間にはだいたい家にいられています。
ただ子どもはもう大きいので、週に1回くらいは夕方遅くまでの依頼を受けることもあります。
図1:ある1日のスケジュール
ー月にどのくらい収入を得ていますか?
最大で月27万円稼いだことがあります。
東京都ベビーシッター利用支援のご依頼をたくさん受けていたときでした。
ただ、個人事業主なので、年末に自分で確定申告を行い、得た収入から税金や保険料を支払う必要があることに注意しなければいけません。
ベビーシッターを始めてから、パートで働いているときには知らなかった社会の仕組みについていろいろと学ぶことができました。
始めてから3、4か月後、東京都ベビーシッター利用支援シッターになってから依頼が安定
ーリピーターさんや定期の方に依頼を安定してもらえるようになるまでは、苦労されたかと思います。ベビーシッターを始めてからどのくらいで依頼が安定して入るようになりましたか?
始めてから3、4か月後、東京都ベビーシッター利用支援(※1)のご依頼を受けるようになってから安定しました。
研修を受けて東京都ベビーシッター利用支援のシッターになり、週2回、9時~18時で働いていました。
ベビーシッターの資格がなくても安定収入につながるので、東京都ベビーシッター利用支援対応シッターにはなっておいた方がいいと思います!
研修の中で家庭に入って1対1で保育をすることについて詳しく学べますし、確実にお仕事が増えますよ。
約1年後、依頼件数が2桁、3桁になってきた頃から、リピーターさんから依頼したいというメッセージをいただけるようになりました。
当初は、週2回ずつ働きたいと思っていたのですが、「リピーターさんに声をかけていただけるなら」とどんどんカレンダーをあける日を増やしていって、今では平日は毎日働いています。
図2:松村シッターが大人気シッターになるまでの経緯
※1
東京都ベビーシッター利用支援(待機児童)とは、待機児童のお子さまを保育園の代わりにご自宅で保育するお仕事です。制度について詳しくはこちらをご覧ください。
お時給は通常より高めの1,617円です。
対応シッターになるには、保育士資格、全国保育サービス協会ベビーシッター資格を所有していない方の場合、①ベビーシッター養成研修・現任研修または居宅訪問型保育基礎研修 + ②ガイダンス研修 の受講が必要です。
用事がある日以外すべての日のカレンダーをあけておき、依頼が入ってから調整
ー新人のとき、依頼を増やすためにどのような工夫をしていましたか?
本当は週2、3日働きたいと思っていましたが、カレンダーを週に2日あけるのではなく、用事がある日以外すべての日をあけておき、依頼が入ってから調整するようにしました。
全部あけておいても、はじめからいきなり全部入ることはないので安心してください(笑)
もし自分の子どもが小さかった時に預けるなら、どんなベビーシッターに預けたいかを考えてみるようにしていました。
そう考えるとやっぱり、資格がないうえに依頼回数も少ないと心配ですよね。
だから、本当は午前だけ働くのが理想でも、早く依頼回数10回になるために、朝早く、夕方遅くの時間帯もあけておくなど、選択肢を増やしておくのがおすすめです。
自分の育児経験が活きるのは、育児論や育児スキルではなく、「育児の大変さがよく分かること」
ー自己紹介文でなにか工夫していることはありますか?
自分が育児をする中で大変だったことを書き、「親近感」を持ってもらうようにしています。
自分の育児論や育児スキルは20年前のものなので役に立たないと思い、それらは持ち込まないと決めていました。
自分の育児経験がどこに活きるかを考えたとき、育児の大変さがよく分かることだと思いました。
保育スキルでは保育士さんにかないませんが、実際に育児を経験した親目線で、「育児ってほんっとうに大変ですよね~」と保護者さまに寄り添うことならできます。そこが私がアピールすべきポイントだと思いました。
子育ての経験を経てシッターになった方は、自分が育児をする中で苦労したことと、保護者の方の育児の苦労に寄り添い、応援したいという気持ちを自己紹介文に書いてみたらいいのではないかと思います。
少しでも保護者さまに安心してもらうために、研修をたくさん受講
ー保育スキルを向上させるためにやっていることはありますか?
自分が受けられる研修がないか探すようにしています。
ポピンズシッターで仕事を始めてから、「自分が保護者の立場だったら、資格がない人に預けたくなるか?」と思い始めました。
そこで、保育士の試験はハードルが高いので、赤十字の幼児救急救命の研修(※2)、認定ベビーシッターの研修(※3)、子育て支援員の研修(※4)を受講し、学びを深めていきました。
研修を受講するたびに新しい学びがあって、実践にも活かすことができました。
研修を受講したことをプロフィールに書けるので、少しでも保護者さまに安心してもらえる材料になればと思っています。
また、ポピンズシッターのお仕事ガイドやオンライン研修を定期的に見返すようにしています。
保育の基本的なスキルやポピンズシッターで使える助成制度のことを知っておくことで、保護者さまに信頼されるシッターになれると思います。
※2 日本赤十字社の赤十字幼児安全法支援員養成講習のこと。詳しくはこちら。
※3 公益社団法人全国保育サービス協会のベビーシッター養成研修・現任研修または居宅訪問型保育基礎研修のこと。研修後に認定試験を受け、合格すると「認定ベビーシッター」として認められる。詳しくはこちら。
※4 都道府県等が行う子育て支援員研修の地域保育コースのこと。東京都の子育て支援員研修についてはこちら。
ーご家庭に伺う前に準備していることはありますか?
行きの電車の中や保育開始までの余った時間で、伺うご家庭の過去の完了報告を確認しています。
過去の完了報告がないと、ポピンズシッターをご利用されるのが初めてなのでルールをあまりご存じでない方だということが分かります。一方、過去の完了報告がたくさんあると、既にポピンズシッターのご利用に慣れていらっしゃる方だということが分かります。
伺うご家庭のポピンズシッターのご利用経験に応じて、話のきっかけを変えています。
また、完了報告で、お子さまの性格や生活リズム、保護者さまの様子もなんとなく把握できます。
自分が完了報告を書く際には、保護者さまに既に口頭で伝えたことも含めて、次のシッターさんの役に立ちそうなことは具体的に書くようにしています。例えば、ミルクを何ミリ分作って、何ミリ飲んだということなどです。
そうすることで、自分が次にそのご家庭に伺うときにも参考になります。
東京都ベビーシッター利用支援のご家庭で、お子さまがとても慣れてくれたのが嬉しかった
ーベビーシッターをしていて一番嬉しかったエピソードを教えてください。
ベビーシッターを始めてまもない頃に、半年間、週3日、9時~17時に伺っていた東京都ベビーシッター利用支援のご家庭のことです。
最初はママと別れるときにギャン泣きだったお子さまが、私と別れるときに泣くようになったんです!
最後のご依頼のときは自分も泣きそうになりました。
すごく密にかかわったので、お子さまがとても慣れてくれたのが嬉しかったです。
保護者さまも「この制度(※東京都ベビーシッター利用支援)を使って仕事復帰できて本当良かった~」と言ってくださり、やりがいを感じました。
ーベビーシッターのやりがいは何ですか?
とにかくお子さまが「かわいい」ことです。
一人一人みんな違うお子さまたちと密に関われるのが魅力ですね。
お子さまが自分の孫のように感じられ、子育てを頑張っているママもパパも応援したくなります。
ご家庭を応援できているのがやりがいです。
ーポピンズシッターで働いていて良かったと感じることは何ですか?
健康管理の一翼も担ってくれているところです。
ベビーシッターは、自分が心身健康じゃないとできない仕事です。
仕事が楽しくて、できるだけこの仕事を長く続けたいので、普段から健康を意識して過ごすようになりました。
ー最後に新人シッターへのアドバイスをお願いします!
私も新人のときは、たくさん落ち込んだり失敗したりして、それを糧にしていました。
困ったときは、一人で悩まないで、なるべく早くサポートに相談をしてください!
とっても頼れるサポートだと思っているので、そこを頼るのを大切にしてほしいです。
シッターを始めて3年目の今でもご家庭に伺う際は緊張するけれど、その都度お仕事ガイドや研修を見返しています。
不安なことも多いと思いますが、ポピンズシッターのコンテンツやサポートを活用しながら頑張っていきましょう!
松村シッターから学ぶ依頼を増やすためのポイント
資格なし・子育て経験のみでベビーシッターを始め、今ではリピーターでスケジュールが埋まる松村シッターのお話から分かる、依頼を安定して獲得するポイントは以下の4つです。
1.保護者さまの立場に立ってどんなシッターに子どもを預けたいかを考える
2.東京都ベビーシッター利用支援対応シッターになる
3.最初の数ヶ月は、依頼回数を増やすため、用事がある日以外すべての日のカレンダーをあけておく
4.自己紹介文では自分が育児をする中で大変だったことを書き、保護者の方の育児の苦労に寄り添えることをアピール
ぜひ今後のお仕事にお役立てください!
初めの数ヶ月はなかなか依頼が入らなくて不安になってしまうこともあるかもしれません。
保護者さまやお子さまのことを考え、依頼を増やすための努力をしていれば、だんだんと依頼が安定してくるようになります。
ポピンズシッターサポートも新人シッターの皆さまを精いっぱいサポートさせていただきますので、一緒に頑張っていきましょう!
▼東京都ベビーシッター利用支援が気になった方はこちらの記事もぜひご覧ください。
ポピンズシッター:きょうこ
ポピンズシッターのシッターの皆様のサポートを担当していますきょうこです。シッターの皆様に役立つ情報・お楽しみいただけるコラムをお届けします。
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