ヒヤリハットを学んで事故防止に努めましょう
ポピンズシッター (旧スマートシッター)【公式】
シッターのお仕事で一番避けなければいけないのが、お子さまの事故です。
しかしながら、事故は一瞬の油断で発生します。
1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後には事故寸前だった300件のヒヤリハットが隠れているといわれます。
本記事では、実際に起きたいくつかのヒヤリハットをご紹介します。
定期的にヒヤリハットをインプットすることで、重大事故を起こさない意識を作っていきましょう。
ヒヤリハット事例①:ベビーベッドの柵を上げ忘れて…
少し遠くにあるおしりふきを取ろうとして一瞬目を離したときにお子さまが寝がえりをしようとしていた、というヒヤリハット。一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
中にはベビーベッドの柵を上げずに目を離した隙にお子さまが落下し顔を強打した事例もありました。慣れてくると少しの時間ならと作業効率を優先して閉じないことが起きがちですが、ベッドの柵は必ず閉じましょう。
[対策]
「新しいおむつをとる瞬間だけ」「落ちたおもちゃを拾う瞬間だけ」など一瞬の油断で事故は起こります。
一瞬でも目を離す場合は、ベビーベッドの柵は上げることを徹底しましょう。
万が一お子さまが落下するようなことが起きた場合は、
- 安全確保
- 状況確認
- 応急手当
- 保護者さまへの連絡 「いつ・どこで・なぜそうなった」
- ポピンズシッターサポートへの報告
の手順で対応します。
お仕事ガイドの緊急時の対応方法は念のため一度確認しておきましょう。
ヒヤリハット事例②:送迎時の手つなぎを怠って…
保育園の出口、公園の出口、赤信号の交差点など、手をつながずにいると危ない場所は日常にたくさんあります。
事例として、タクシーの精算時にお子さまがシッターの背中側をすり抜けて飛び出してしまったということも報告されました。
[対策]
お仕事として保育を請け負っているシッターは、お子さまの飛び出しを必ず防ぐ意識を持ちましょう。道路に出るときは必ず手をつなぐこと。また、タクシーやバスで移動する際にはお子さまが先に降りないように細心の注意を払うことが重要です。
ヒヤリハット事例③:適切な遊び場所を選ばずに…
長時間の保育で遊び場所がマンネリ化したり、雨が降って外に出られなかったりすると、本来遊び場所ではないところで遊ばせる…といったこともあるかもしれません。
しかしながら、月齢や年齢に合っていない遊具や、遊び場所ではない場所での保育は大変危険です。
事例として、児童館の駐車場で遊ばせていて転倒して頭を強打してしまったという報告がありました。自宅マンションの車寄せで遊ばせていて、事故は起きていないものの発見した保護者さまがヒヤリとしたという報告もあります。
[対策]
遊び場所は保護者さまのご指示に従うとともに、安全を確保できる公園や児童館などを選びましょう。公園では、対象年齢を確認して年齢に合った遊具で遊ぶようにします。
ヒヤリハット事例④:お子さま同士の遊びがエスカレートして…
きょうだいで戦いごっこをしているとき、公園で出会ったお子さまと遊んでいるとき、一人を保育するより危険度が増します。
事例として、布団の上なので大丈夫ときょうだいの戦いごっこを見守っていたが、下のお子さまが転倒して下にあった家具にぶつかってしまう、ということも報告されています。
[対策]
お子さま同士の遊びは、危険がないように見守ることはもちろんのこと、シッターが安全を確保できないと感じた場合は一度中断して別の遊びをするようにしましょう。お仕事としてお子さまを預かっているシッターは、より楽しい遊びをするよりも、安全を確保したうえでお子さまを遊ばせることを優先します。
ヒヤリハット事例⑤:お子さまが就寝中に油断して…
お子さまの就寝中は、ついシッターの気持ちも緩んでしまいがちです。しかし、シッターはお子さまの就寝中もお仕事の時間であることを常に意識しておきましょう。
事例として、お子さまが就寝中に居眠りをしていた、お子さまが起きているのに気づかず携帯をいじっていた、などの報告があります。
[対策]
お子さまが寝ているときにシッターがすべきことはSIDSチェックと完了報告の下書きのみです。常にお子さまを見守り、うつぶせ寝は仰向けに直し、布団がはだけていたらかけなおしましょう。完了報告の下書きをする場合はあらかじめ「完了報告のために携帯を触ることがある」旨を保護者さまにご共有しておくと誤解がありません。
ヒヤリハットの基準もご家庭によりぞれぞれと理解する
シッターの仕事場はお客様のご自宅という、特殊なお仕事です。
大切なお子さまの教育や保育に関する価値観はご家庭によりそれぞれで、シッターはどんな人に見られても不快感を与えない行動を意識する必要があります。
お子さまへの言葉遣いが乱暴でヒヤリとした、裸足で自宅に上がってきて清潔感がなく心配になった、などの報告を見ると、マナーや価値観の違いで違和感を感じると、信頼関係に影響することが分かります。
保護者さまとお子さまの信頼を得ることは、保育中の安全にも直結します。しっかり気を付けていきましょう。
[対策]
お子さまに対して乱暴な言動はせず、おむつ替えや着替えは優しく丁寧に行うようにしましょう。「お客様の家にお邪魔する」という意識を持ち、裸足でご自宅に上がることはやめましょう。保育中に出た自身のごみは必ず持ち帰ります。
参考記事▼
万が一事故が発生した場合の対処法を頭に入れておく
ヒヤリハットを把握して事故を起こさない努力をするとともに大事なことは、万が一事故が起きた際に適切に対応することです。
そして気が動転してしまうと難しくなるのが保護者さまへの適切な説明です。
お子さまの安全が確保できたら、「いつ・どこで・なぜそうなった」をしっかり説明し、丁寧に謝罪しましょう。また、首から上のお怪我の場合は受診を提案します。
緊急時の対応はお仕事ガイドで詳細を確認したうえで、お怪我等発生時の対処法も見ておきましょう。