「子育て心理カウンセラー」になるには?:子どもに関わる仕事・働き方辞典
横森さや
この記事では「子育て心理カウンセラー」についてお伝えします。子育て心理カウンセラーになる方法や資格は必要か、取得方法や難易度、仕事内容も合わせて解説します。また、子育て心理カウンセラーの資格を活かせる仕事やどんな方に適性があるか、などについてもまとめました。
子育て心理カウンセラーとは
「子育て心理カウンセラー」とは、一般社団法人子育て心理カウンセラー協会が認定する、子育てに関わる民間資格です。0歳児から12歳児までの子どもの発達や、それに応じた対応策を学んだ「子育ての専門家」です。
子育ては楽しく幸せを感じられる反面、悩みもつきまとうものです。苦楽を伴う子育てにおいて悩んだ時、インターネットや書籍で調べても情報が多く、何を信じたらいいのかわからない保護者さまがたくさんいらっしゃいます。そんな時、子育てや子どもの発達の専門知識を持った「子育て心理カウンセラー」の出番です。子育て心理カウンセラーのアドバイスはインターネットや書籍の情報とは違い、目の前の子どもの発達や心理に基づくもので、子育てに悩む保護者さまは救われるでしょう。
一般社団法人子育てカウンセラー協会によると、命がけで出産した親子が共に幸せな人生をおくるためのお手伝い役として、子育て心理カウンセラーを位置づけています。保護者さまが長い年月をかけて子育てしていく中で、子育ての思いや願いを叶えて欲しい…という気持ちや、幸せになる子育て心理を世の中に広めてほしいという理念を掲げて制定しているそうです。
子育て心理カウンセラーの資格取得方法
子育て心理カウンセラーの資格を取得するには、講座を受講し試験に合格する必要があります。流れは以下の通りです。
申し込み
電話かFAXで「子育てカウンセラー講座」の申し込みをします。受講場所は、子育て心理カウンセラー協会の教室のほか、在宅オンライン受講も可能です。あらかじめどちらのコースにするかを決めておくとよいでしょう。
講座受講
講座は2冊のテキストを用いて行われます。教室受講コースと在宅オンライン受講コースに別れており、コースによって多少異なるのですが、どちらも18時間相当の講座になります。教室受講コースは6日間か3日間のコースを選びます。在宅オンラインコースは、DVDの教材での受講以外にマンツーマンの個別講座を選ぶことも可能です。
受験
講座をすべて受講後、認定試験を受けます。合格は70点以上で合格率は98%、制限時間は1時間30分、記述式100問となっています。テキストやノートなどの持ち込みが可能なため、比較的難易度は低いといえるでしょう。
子育て心理カウンセラーに向いているのはこんな人
子どもが好き
子育て心理カウンセラーは、子どもの発達やそれに応じた対応策を学びます。子どもが好きな方なら、子育て心理カウンセラーの知識や内容がスッと入ってくるでしょう。その時の子どもにとって最善の対応を導き出す必要があるため、子どもが好きでないと興味が持てないかもしれません。
人の話を聞くのが好き
カウンセラーは主に人の話を聞く仕事です。自分の意見や経験を語りたい方には向いていません。子育て心理カウンセラーは、育児に悩む保護者さまの話を最後まで聞いてあげることが大切です。中には話を聞いてほしいだけの方もいらっしゃるので、話を聞くのが好きな人に向いているといえますね。
子どもに関わる仕事をしている
保育士や幼稚園教諭、学童指導員など子どもに関わるお仕事をしている方も、子育て心理カウンセラーに向いています。資格を取得することで知識の厚みと信頼感が増えますし、職場ですぐに活かすことができるでしょう。
育児経験がある
育児経験がある方も、子育て心理カウンセラーに向いています。0歳児から3歳未満などの低年齢児の対応は、経験者でないと難しい部分が多いものです。その点、育児経験者は資格がなくてもとっさの対応ができ安心感を持たれやすいです。一度育児を経験していることで、子育て心理カウンセラーの知識もなじみやすいと感じるでしょう。
秘密を守れる
子育て心理カウンセラーには守秘義務があります。色々な家庭の悩みや秘密、個人情報を守れる方でないと務まりません。お仕事以外の場面では絶対に口外しないこと、秘密を守れることは必須の条件です。
社会貢献したい
子育てに悩む保護者を助けたい、先輩ママとして力になりたい、という気持ちがある方も子育て心理カウンセラーに向いています。子育てに関わるお仕事をしたい気持ちは立派な社会貢献です。子育てに悩みながらも声をあげられない方も多く、潜在的な人数は計り知れないものがあります。人助けなどの社会貢献をしたい方に、子育て心理カウンセラーはぴったりといえるでしょう。
子育て心理カウンセラーの資格が活かせる仕事など
子育て心理カウンセラーの資格を活かせる仕事はあるのか、気になる方もいらっしゃることでしょう。資格を取得した方たちは、以下のような場面で活躍されているようです。
保育現場
保育園や幼稚園、その他保育施設などの保育現場で子育て心理カウンセラーの資格を活かすことができます。「保育士×子育て心理カウンセラー」「幼稚園教諭×子育て心理カウンセラー」などの掛け合わせは相乗効果があり、多くの現場で頼りにされるでしょう。
職場の同僚や保護者から相談を受ける時も、「広い視野で対応できるようになる」という声もあります。
自分の育児や現役ママ
子育て心理カウンセラーの知識は、自分の育児に活かすことができますし、まわりの現役ママからの相談にも対応できますね。今はワンオペ育児をされている方も多く、1人で育児の悩みを抱えている方も少なくありません。そんな現役ママの心強い味方になれるのが育児心理カウンセラーです。
また、自分の育児に悩むことがあっても「多方面から子どもを見ることができるようになり、肯定的に捉えられるようになった」「前向きに子どもと向き合えるようになった」「自分で決めたルールに縛られなくなった」という声もきかれます。
悩んでいる時はつい悲観的になってしまいがちですが、資格取得後は子どもの良いところをみつけられるようになり、前向きな声かけができるようになる方が多いようです。
プレママへのアドバイス
これから出産を控えているプレママは、赤ちゃんの誕生が楽しみな反面不安を抱えている方も少なくありません。育児心理カウンセラーは、赤ちゃんを生み育てる上での「困った!」に的確なアドバイスができるようになります。ネットの信憑性のない情報ではなく、専門知識に基づいた信頼性の高いアドバイスで、プレママにも安心してもらえるでしょう。あらかじめ知識を共有することで、産後も慌てず対応できる保護者さまが増えることも期待されます。
社会貢献もできる
現代は核家族やワンオペ育児をしている方の増加に伴い、育児の悩みを誰にも相談できない方も増えています。「そんなママパパの力になりたい」という社会貢献の志を持つ方も、子育て心理カウンセラーに向いています。
現在、子育て心理カウンセラーの資格を主としたお仕事は確立されていませんが、子どもに関わるお仕事として、さまざまな場面で活かすことができます。
また、上記の活動と並行して個人で子育てに悩むママパパに専門知識を発信したり、相談に乗る場を設けることができるお仕事でもあります。
今はSNSやインターネットで自由に発信できる時代です。発信して集客し、子育てサロンや育児相談室を設けたり「産前産後ヘルパー」など他の子どもに関わる資格との掛け合わせでお仕事の幅を広げることもできます。
子育てに関わる仕事なら、ベビーシッターもおすすめ
子育て心理カウンセラーは子育てに悩むママパパの強い味方であると同時に、社会貢献にもつながる大変意義のあるお仕事です。資格がなくても働くことはできますが、やはりあった方が信頼性が増すのは事実です。資格を取得して、多くの子育てに悩む方の力になりましょう。
しかし、子育てに関わるお仕事は子育て心理カウンセラーだけではありません。
今すぐ働きたいあなたには「ベビーシッター」がおすすめです。ベビーシッターも多くの保護者さま・お子さまの力になれる社会的意義のあるお仕事です。保育士や看護師、助産師の資格をお持ちの方は即戦力となり、強力なサポーターとなるでしょう。資格はなくても子育て経験がある方も活躍できますし、資格や経験がない方も、万全のサポート体制で安働くことができるので安心です。
- 好きな時間や場所で働ける
- 研修制度など手厚いサポートあり
- 子育て経験者歓迎!
ベビーシッターは副業としても登録できる上、週1回から都合のよい場所・時間帯で働くことができます。
子育てに悩む保護者さまを助けたい、子育てに関わるお仕事をされたい方は無料登録されてみてはいかがでしょうか。
横森さや
認可保育園で13年働いていた保育士。ベビーシッター、家事代行経験もあり。2児の母でワーママとして頑張るライター。