はじめて応援だより:12月号
ポピンズシッター:きょうこ
早いもので今年も残すところあとわずか。12月号では、『ベビーシッターの心得』と『事前面談のコツ』などをお届けします。
今月号のラインナップはこちらです。
今年も日々の保育・保護者さまへのご対応ありがとうございました
シッターの皆さまには、いつも保護者さまのご意向やお考えに向き合っていただき大変感謝しております。今年も新規でご依頼いただく保護者さまもとても増えました。シッターの皆さま日頃の保育でも、「初めて依頼する保護者さまかな?」とお感じになるシーンも少なくないのではないでしょうか。
ポピンズシッターでは、
- 新規保護者さまに、ご依頼マナーやルールをメルマガや郵送でお届け
- 利用例やFAQの保護者さまに役立つコンテンツを拡充
- 面談シートをリニューアルし聞き漏れをなくす
など、保護者さまに対するサポートも進めています。今回はシッターの皆さまに、新規の保護者さまが増えている今こそおさらいしたいことをお届けします。
ベビーシッターに欠かせない心がけとは?
お子さまを安全安心にお預かりするために、ベビーシッターにとって必要不可欠なのはもちろん「保育のスキル」です。月齢ごとの成長や発達の違いや、外遊びや送迎、食事介助、入浴介助のコツや注意点を把握することがとても大切です。
しかし、ベビーシッターには保育のスキル意外にもうひとつ、大切なことがあります。それは保護者さまとシッターの皆さまが気持ちよくお仕事を進めるうえでの“ささやかな心がけ”です。
保護者さまのご要望を正確に理解し、ご家庭のルールや価値観を尊重すること。そして身だしなみや振る舞いを通じて保護者さまに安心いただくこと。これらは直接保育とは関わらないこともありますが、保護者さまと信頼関係を築き、シッター自身も安全安心にお仕事をする上で大切なことです。
保護者さまの不安を取り除き、信頼いただいて「このベビーシッターであれば、預けても大丈夫!」とお子さまを安心してお任せいただくための5つの心得をご紹介します。
ポピンズシッターの「ベビーシッター心得5か条」
「シッター心得5か条」をまとめました。基本項目ではありますが、ぜひこの機会におさらいください。
1:信頼は第一印象から
明るくはっきりご挨拶をすることで、保護者さまに安心していただきましょう。第一印象は清潔感のある身だしなみと笑顔で決まります。
2:時間は厳守
保育場所への経路・所要時間はしっかりと確認します。対応可のカレンダーへのご依頼は基本的にお断りできません。カレンダー管理はこまめに行いましょう。
3:ご依頼の事前確認と準備はしっかり
ご依頼に対する保護者さまのご要望は保育シーンによってさまざまです。送迎の場合・食事介助の場合・外遊びの場合など、事前にご依頼の内容をイメージできるよう、メッセージや事前面談で確認しましょう。
4:「個人のご自宅に伺う」という心構え
ご家庭内は全てが、保護者さまの所有物であり個人情報です。許可なく立ち入り・使ったり触ったりしてはいけません。ご依頼内容を含め知りえたことの口外も禁物です。
ご自宅のルールや子育て観・生活のこだわりもそれぞれです。保護者さまの価値観を尊重しましょう。
5:お子さまとご自身を守る「報連相(ほうれんそう)」
報告・連絡・相談の3つをいつも心がけましょう。万が一のお怪我・物損の場合は、現場写真を撮影し速やかに事務局に連絡します。
身だしなみやマナーはなぜ必要?
保護者さまはシッターのみなさまを迎える際に「どんな人がきてくれるのだろう?」「こどもとの相性は?…」と、大切なお子さまを預けるお父さま・お母さまとしての視点で、いろいろなことを見ていらっしゃいます。また、保護者さまの中にはお仕事をもっていらっしゃるかたも多く、社会人としての振る舞い・マナーにも敏感です。
清潔感のある身だしなみで第一印象をUP
やはり初対面の印象はとても大切です。清潔なマスク、エプロンをつけ、長い髪は束ねましょう。爪は短く整え、ネイルやアクセサリーははずします。男性のシッターのかたは髭のチェックもお忘れなく。
身だしなみのOK・NG例は「お仕事ガイド」で詳しくご覧いただけます→
笑顔でご挨拶
お伺い時は、明るく・笑顔で・ハキハキとしたご挨拶からスタートします。
登録保育者カードをお見せし
「ポピンズシッターよりまいりました、○○○○です!」
と名乗りましょう。
「クッション言葉」も上手に活用!
はじめての保護者さまとのコミュニケーションではとくに、「クッション言葉」が効果的です。お尋ねする・お願いする・お断りするときに心がけてみてください。
お尋ねする時のクッション言葉
「お伺いしたいことがあるのですが」
「差し支えなければ」
差し支えなければ、お食事後のお片付けもさせていただきますが、シンクの中でよろしいでしょうか。
お願い事のクッション言葉
「お手数をおかけしますが」
「お忙しいところ申し訳ございませんが」
「お出かけ間際に恐縮ですが」
お出かけ間際に申し訳ございませんが、リモコンの扱い方とお子さまのお着換えの場所を教えていただけますでしょうか。
お断りする時のクッション言葉
ルール上お受けできないご依頼などの時も、ていねいにお断りすることでトラブルを防げます。
「ご意向に沿えず申し訳ございませんが」
「せっかくですが」
「心苦しいのですが」
「あいにく」
お受けできず大変心苦しいのですが、お子さまの安全のためペットと一緒のお散歩はできかねます。
上手く伝わらなかったときのクッション言葉
悪気はないのによい形で伝わらなかったり、双方で認識のずれが生じてしまったときは、こんなクッション言葉と共にお伝えするとよいでしょう。
「わたくしの説明が足らず申し訳ございません」
「言葉足らずで失礼しました」
「事前面談」を活用しましょう
ポピンズシッターでは、初めてのご依頼時はとくに面談を推奨しています。
面談は安全でスムースな保育のため、そして保護者さまとの認識のずれや、ちょっとした勘違いなどを防止するためにとても有効です。ご依頼に不慣れな保護者さまは何を伝えるべきか迷われてしまったり、不足してしまうこともあるようです。依頼内容に不明点がある場合は、シッターからお伺いすることでトラブルを回避することができます。
「面談シート」を改訂しました
「面談シート」を見直しました。保護者さまのご依頼内容・要望をお伺いし、必要な物品の場所や使い方をチェック形式で確認できます。保護者さまにご用意がない場合は、シッターの皆さまご自身が持参するとよいでしょう。印刷してもかまいません。
「面談シート」でご家庭の方針が見える!
「面談シート」では、保護者さまの育児の方針や大切になさっていること、日常の過ごし方もお伺いしています。たとえば、お昼寝ひとつをとってみても保護者さまによって考え方はさまざまです。「本人が眠たくなったら」とおっしゃる保護者さまもいらっしゃいますし、「決まった時間に眠るよう誘導し、決まった時間には起こしてほしい」というかたもいらっしゃいます。テレビやゲームについても、基本OK・決まった時間ならOK・絶対にダメなど、ご家庭によって考えかたがわかれるところです。
もともとのお考えの場合もありますし、今の時期は、幼稚園入園や就学・進級に向けての準備やリズムを整えたいという思いもあるかもしれません。場合によっては、ベビーシッターの皆さまの考えと異なることがあるかもしれませんが、まずは保護者さまの方針・お考えをよく伺い、理解してさしあげて保育をすることで信頼関係へとつながります。
保護者さまのお考えやご要望をなるべく正確に、時間をかけずにお伺いできるのが「面談シート」です。ご要望に応じた保育ができるようぜひ「面談シート」を活用してください。
オンライン面談の方法や、面談の際の料金についてはこちらでご確認ください→
保護者さまも嬉しい!お子さまに伝わる言葉
お子さまにお話をする時には、『肯定言葉』がとても大切です。実際の保育や育児でつい使ってしまいがちなのは否定的な言い方です。はたとえば「ダメだよ」「早く!早く!」など、お子さまの行動を制止したり急かすような言葉です。また、お子さまの様子や個性も否定的な言い方ではなく、『肯定言葉』でお伝えできると保護者さまにもポジティブに伝わります。
お子さまに伝わる言い方とは
お子さまは、大人や社会の都合で行動しません。また心と体の成長のためには、お子さまの興味や関心を大切に見守りたいですね。お子さまに合わせてシッティングできるのは、集団保育でないベビーシッターの良いところですが、ある程度のルールや時間は促したいもの。そんな時には、大人の事情の押し付けでなく、お子さま自身が聞き入れられる言葉を上手に活用しましょう。
【お子さまの行動を促したい時】
たとえばお着換えやお出かけの準備など、お子さまの行動を促したい時に、焦ってしまいつい否定的な言葉を使ってしまうことがあります。
早く早く!
お子さまには「早く」する理由はわかりません。「早く」何かをしたくなるような言葉で促すとよいでしょう。
鬼(おばけ)が来るよ
こんな怖い言葉を使うことはないと思いますが、脅しのように感じる言葉は避け、その先のメリットを一緒に伝えていきましょう。
言い換えの例
「お片付けしたらお出かけしようね。」
「時計のながい針が12になったら、お着替えしようか!」
「一緒に競争だ!よーい、どん!」
【お子さまの行動を止めたい時】
危ない時や静かにする必要がある時に「●●はダメ!」と言っても、お子さまには伝わりにくいことがあります。
xxxxはだめ
お子さまは好奇心がいっぱい!「やってみたい」という興味関心があるので、まずは気持ちを受け止めましょう。そしてなぜダメなのか、どうすればいいのかを提案するとよいでしょう。
うるさいよ
お子さまはお話したり楽しくしたいのに、「うるさい」と言われてしまうのはかわいそうですよね。とはいえ、公共の場所ではルールを守ることも必要なので、静かにできる工夫を言葉にしてみましょう。
言い換えの例
「やってみたいよねー、でもね●●が危ないから一緒にやろうか」
「こっちの遊びで遊ぼうか」
「おくちチャックのままでね」
「シールで遊ぼうか」
お子さまのご様子を伝える際も、ポジティブな言葉に
保護者さまとお子さまについてお話しする時や、完了報告でご報告する時にも、お子さまについて否定的な言葉ではなくポジティブな言葉を使うよう心がけましょう。
保護者さまにポジティブに伝わる「言い換え」の例
- 落ち着きがない → 好奇心が旺盛ですね
- 少し乱暴 → 活発なお子さま
- 消極的 → 落ち着いていらっしゃる
- よくしゃべる → お話がとても上手
- 感情の起伏が激しい → 感情豊かですね
- 遅い・のんびり → ゆったりしている・おおらかですね
- うるさい → 明るいお子さま
- カッとしやすい → 正義感が強い・自分の意見がしっかりなさっている
- 神経質 → こまやか・丁寧ですね
- 頑固 → 芯が強いですね
- 負けず嫌い → 向上心がすばらしいです
お子さまへの否定的な言葉がけは気になるようです
悪気がない発言であっても、受け取り方によってはマイナスに届いてしまうことも。保護者さまから時々このようなお声もあります。
- 「うちの子、落ち着きがなくて」とシッターさんにお伝えしたところ、「多動なんですね」とおっしゃったので、少し傷つきました。
- 子どものちょっとした言い間違えを、その都度修正していて、子どもがかわいそうに感じました。
- イヤイヤ期の息子の保育をお願いしたのですが、シッターさんが息子に「ダメ」「いけない」を連発したためか、イヤイヤの反発がいつもより大きく感じました。
保育中、危ないことやいけないことは伝える必要があると思います。同じ意味合いでも、ちょっとした言い回しで印象が大きく異なることも。少しだけ工夫をして肯定的な言葉を取り入れてみてはいかがでしょう。
お部屋遊びにぴったりのシッター厳選「0~3歳おすすめ絵本」
寒い日はお部屋で過ごす時間が長くなりがちですね。ポピンズシッターのベビーシッターのみなさまや、ポピンズシッターの子育て中のスタッフから0~3歳のお子さまに好評の絵本を聞きました。図書館などでも入手しやすい人気作品を中心に集めています。
0歳のお子さまは「おかお」の絵本が大好き
『かお かお どんなかお』柳原良平(こぐま社)
楽しい顔、笑った顔、泣いた顔、ねむった顔……、様々な表情が、1ページに切り絵で表現されています。赤ちゃんはその表情の変化に釘付けに!
『だっだぁー』ナムーラミチヨ(主婦の友社)
「だっだぁ」「ふにゃはにゃ」など、赤ちゃんが発する擬音語が絵本になりました。粘土のお顔を見ながら、読み手も表情豊かに読むのがおすすめなのだとか。
いないいないばあや、きんぎょ探しが楽しい1歳
『きんぎょが にげた』五味太郎(福音館書店)
ご存じ五味太郎さんの代表作。金魚鉢からきんぎょが逃げ出しました。どこににげた?ページをめくりながら、お子様ときんぎょの絵探しができる絵本です。
『ぼうしとったら』tupera tupera(学研)
いないないばあ遊びのできる仕掛け絵本です。帽子をめくると、何が出てくるでしょうか?キャラクターのイメージに合ったものや、意外なものまで出てきて読み聞かせている大人も楽しめるし、お子様も大喜び。「登場人物の中から、パパやママに似ている人を探して遊びました」というスタッフの声もありました。
大人も楽しめる2~3歳の絵本
『パンダ銭湯』tupera tupera(絵本館)
パンダのためのおふろ屋さん。パンダ銭湯のお話です。tupera tuperaらしく、クスッと笑える内容。「シュールで大人も楽しめるかも」というスタッフの声がありました。
ほかにもたくさんの絵本をご紹介しています。こちらの記事もぜひご覧ください→
保護者様からの声
みなさまのあたたかな保育に、たくさんの保護者さまより日々お声をいただいております。その一部をご紹介します。今回は、面談に関するお声です。
喜びの声
- 事前面談でゲームやテレビなどやってほしくないことを確認くださったり、細やかにお気遣いを頂きました。
- 面談中に伝えたことをしっかりメモしてくださいました。とても丁寧にお仕事をされていると感じました。
- 事前面談で優しく、親の気持ちに寄り添って詳細にお話を聞いてくださったことがとても嬉しかったです。この方なら安心してお任せできそうだなと感じました。
ご苦言
- スカート+ハイヒールでいらっしゃってびっくり。公園での外遊びが不安に。
- 最初にお名前を名乗っていただけず、なんだか心配になりました…。
- お荷物をダイニングテーブルの上に、「どん!」と置いていらっしゃったのが気になりました。
- 当日面談の時にご自身のお話が長く、こちらから必要なことを伝える時間がなくなってしまいました。
ポピンズシッターからのおしらせ
保護者さまにご対応いただけないときには…
ご依頼の確定をいただけない場合・キャンセル処理がない場合など、保護者さまにご対応をお願いする際のメッセージの方法をまとめました。こちらの記事よりご覧ください→
今月も「はじめて応援だより」をお届けしました。下記フォームでは、皆様からの感想や疑問・質問、取り扱ってほしいテーマなどもお待ちしております!ぜひお声をお聞かせください。
ポピンズシッター:きょうこ
ポピンズシッターのシッターの皆様のサポートを担当していますきょうこです。シッターの皆様に役立つ情報・お楽しみいただけるコラムをお届けします。
皆さまの「マイページ」の【AIチャット】でも、お悩み相談・質問を受け付けています!
ベビーシッターの皆様のサポート担当きょうこです。
今年最後の「はじめて応援だより」となりました。1年間、温かな保育をありがとうございました。
新規の保護者さまも増えておりますので、今月は改めて「保護者さまとのコミュニケーション」をテーマに、ベビーシッターの心得5ヶ条と事前面談のコツをご紹介します。