【インタビュー】園勤務からシッターに転身!シッターの仕事に慣れるためにしたこと

ポピンズシッター:きょうこ

ベビーシッターを始めるにあたり、最初はとりわけ緊張するものです。そこで、今回は「自分は慎重派だ」という澤木さんにお話を伺いました。

澤木さんはベビーシッターのお仕事に早く慣れていくためにいろいろな工夫をされたそうです。その他、「保育前にしていること」、「これをやると保育がスムーズになる!」などあわせて教えていただきました。

プロフィール
澤木久枝シッター

5年間の保育園勤務からベビーシッターに転身し4年目。現在は「東京都ベビーシッター利用支援」の待機児童の保護者さまのご依頼が多いです。

保育園とベビーシッター、感じた「違い」とは

ベビーシッターの仕事で戸惑ったこと

保育園勤務からベビーシッターに仕事を変えたときに、最初は戸惑いを感じました。保育園は集団保育ですし、保育士も複数いるので、周りの保育士と「こういう時はこうだよね」って確認しながらお預かりできる良さがありますが、ベビーシッターはひとりで保育をするので保育士同士の確認はできません

お伺いする場所もお子様が普段生活をしている個人のご自宅が多いので、保育園とは雰囲気が違うと感じていました。

園での仕事がきっかけに

保育園時代は、主に0歳、1歳のお子さまを担当していました。

その経験もあって、特に0歳、1歳のお子さまのご依頼では、保育園でやってきたことをして差し上げると、どこにいっても保護者さまがすごく喜んでくださいました。

ベビーシッターと保育園とで場所が違っても、保育の内容は変わらないと実感しました。

保育園とご自宅での保育での違いは、ボランティア経験を活かして克服することができました。私は保育園勤務をしながら、知的障がい児学習支援ボランティアをしていました。お子さまが普段から暮らしている入所施設での活動なので、保育園とは違うアットホームな雰囲気があるんです。このアットホームな雰囲気の中での保育経験が、ベビーシッターの仕事に活かされていると思っています。

他にも、20代の頃はデパートなどで接客業をしていました。ベビーシッターの仕事も広い意味では接客業に入るので、保護者様への対応などは接客経験が活かせていると感じます。

私が保育士になったのは社会人になった後ですので、保育経験も同世代の保育士ほど多くないですし、子供もいないですが、これまでの知識や経験を組み合わせてベビーシッターの仕事をしています。

今までの全ての経験があったからこそ、今のベビーシッターのお仕事が円滑にできていると思っています。

シッターならではのアットホームな対応を心がける

例えば、食事のシーンです。

私が勤めていた保育園では、食事は完食した方がベターという考えかたでした。でもご家庭の場合は、そうとは限らないです。お子さまが嫌がっていたら完食を追求するよりも、食事の楽しい雰囲気を優先する方がいいという場合もあります。

保護者様のご意向は様々で、完璧な保育の追求よりものんびりと楽しく過ごして欲しいというご家庭もありますし、逆にやるべきことはビシッとやって欲しいというご家庭もあります。

ベビーシッターはそのご家庭の方針に合わせて保育の仕方をいろいろ変えていく仕事なので、保育園勤務時代よりも柔軟な考え方が必要だと思います。

保育としては一般的に良い事であっても、正論を言うと保護者さまは萎縮したり気を悪くしてしまいます。そのため、保育としての正論を押し付けずにご家庭の方針に合わせるようにしています。

1年を過ぎたころ、シッターとしてのスタイルができ始めました

1年目はお仕事をできるだけ完璧にやらなきゃと考える事が多かったです。

でも、1年くらい経過した頃から、少しずつ柔軟に考えられるようになり、自分なりのベビーシッターとしての保育スタイルができあがりました。ご家庭の方針を最優先としながらも、保育として必要なことは伝えていくようになりました。

もちろんまだ完成ではなく、常に自分の中で上記の事ができているかを振り返り、シッターとしてアップデートできるように意識しております。

大切にしている3つのこと

仕事をする際にとくに大切にしていることが3つありますので、それぞれを紹介していきます。

1:安全面では「迷ったらやらない」

当たり前のことですが、まずは安全面を重視しています。たとえば初回でお散歩に行く時は、ちょっとでも危険だと思ったら、その場所には近寄らないようにしています。迷ったらやめるというのを意識するようにしているんです。

小さいお子さまをお預かりしていて公園に行った際、年長さんや小学生くらいのお子さまががたくさん遊んでいる場合があります。お預かりしているお子さまがその近くで遊びたがったとしても、初回の場合はどう考えても危ないので近寄らないようにしています。

保育回数を重ねていき、大丈夫そうかなと思ったタイミングで保護者さまに相談します。

2:普段の生活リズムやお子さまが好きなことを伺う

普段のお子さまの生活リズムと、好きな遊び、好きな歌、寝かしつけの仕方などは事前に保護者さまにおうかがいします。

たとえば、人見知りをするお子さまの場合は、どういうふうに対応するのが一番良いかなどもお伺いします。抱っこしてお歌を歌うのがいいのか、ちょっと離れた感じで見守るのが良いのか、など。

私のプロフィールページには上のような記載をしておき、事前メッセージでの情報のやりとりをお願いしています。

事前情報がわかると準備ができます。やはり、お子さまは自分の好きなことをいっぱい知っていて、それを提供してくれる人に安心してくれます。お子さまがリラックスできれば、ベビーシッター側もスムーズに保育に入りやすくなります。

3:保護者さまがご要望を言い出しやすい雰囲気づくり

保護者さまが私にご要望などを気軽に言ってくださる雰囲気を作るように心がけております。そのため、事前メッセージでもお会いした時の初回面接でも

「どんなことでもいいのでやって欲しいことも、やって欲しくないことも教えてください」

とお伝えしています。

大切なお子さまを預ける保護者さまは、初対面の人には言いにくいこともあるかと思います。そのため、こちらから気軽に教えてくださいと言うように心がけています。

また、初回は私のほうにもわからないことが結構あります。なるべく事前に確認をしておきますが、不安が残る場合はどうしてもという場合に備えて「何かあったらメッセージさせていただきますね」とお声がけするようにしています。

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ポピンズシッター:きょうこ

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